女性作家で楽しむ読書室  『ある晴れた夏の朝』

ある晴れた夏の朝  7月23日の「女性作家で楽しむ読書室」は小手毬るい氏の児童書 『ある晴れた夏の朝』
 児童書を取り上げるのは初めて。アメリカの高校生たちが
「原爆投下は本当に必要だったのか」
というテーマで公開討論会を開くのですが、これに町中の大人たちが聴衆として押しかけ、
聴衆の投票によって勝敗を決めるというもの。
 肯定派4人と否定派4人がいろんな情報や資料、さらに日本の教科書などさまざまに駆使して論陣を張っていきます。 なかでも「日本人は殺されて当然の人たちだつたのではないか」という恐ろしい論を張る高校生もいてショックでしたが、 理由として当時の日本が「国民総動員法」で、国民が一丸となって鬼のようなアメリカ兵とたたかうべしと扇動された ことをあげたり、中国での日本兵の虐殺を挙げる者あり。その国によって捉え方が全く違うことが浮彫りとなりました。
 高校生たちの緻密な学びで、史実が明らかになっていく場面が出て来ます。 リーヒ大統領付参謀長の『回想録―私はそこにいた』では、日本の敗戦はすでに明白で降伏の準備もできていて、原爆投下は人体実験ではなかったかという指摘や、いろんな戦争も上げられる中、人種差別のあまりの根深さに驚く場面もありました。 平和を想像するには何が必要なのか議論がすすみ、肯定派の高校生たちが変わって行く様子が描かれ、とても興味深いものとなりました。 参加者からは知らなかった史実があり、改めて戦争についてきちんと知る大切さが強調されるとともに、保守化する日本の危惧が出され、「私たちは何をするべきだろうか」と率直に交流しました。

エッセイ塾、7月から再開

不幸があってお休みしていたエッセイ塾、7月から再開
今回は 「カギ括弧の有効な使い方」

 その前に、生徒さんたちが、私をねぎらって食事会を開いたくれました。優しさ に溢れた場を作ってくれ、ありがたさで胸が一杯に。「ずっとここで書き続ける からよろしく」と言われ、背中を押されました。ものを書く仲間の思いの豊かさ を改めて感じました。

 場を変えてのエッセイ塾では「カギ括弧」の使い方 これを熟知しているのとそうでないのとは、文章に大差が出ます。まずくどくど 説明しなくても登場人物と状況を表現できるので覚えておきたい。
▽不適切な使い方の場合
 データを紹介しただけのものが多い。それだけなら地の文でもいいはず。
▽これはというところに1回だけ使いたい
▽カギ括弧とは
突然文章に異物として挿入するのが本来の使い方。 説明のために使うのはもったいない。地の文で表せない要素、その人の肉声や気分など ナマの情報を盛るための武器と考えたい。
 なかなか難しいものですが、豊富な擬態語を使うことも考えるといいようですね。
例「わっ、驚いた」→「ギャア~」 こんな感じです。

出版した「あした転機になあれ」、新聞に掲載

あした転機に新聞に掲載

朝日新聞のタブロイド版6月16日付けに掲載されました。様々な方に興味を持っていただけたようで、ありがたいことです。

著書『あした転機になあれ』の表紙が額にはいりました

あした転機になあれ 我が家の玄関に飾りました。なかなか素敵ですよ。

 読んだ方から感想が引き続き送られてきます。
 「縮こまった背中を押してもらったよう。私のバッグに居座り、繰り返し読んでます」「伝わる、伝える言葉の流れに、一冊の波に乗ったような気持ち」などなど。 私の方が励まされてます。


講演「ベトナムでの生活30年を振りかえって」

「ウイメンズ・ステージ」で取材した、ベトナムで活躍していた
小松みゆきさんの講演があります。

参加希望の方は名前、職業、連絡先(電話)をご記入の上、ogawa1305@yahoo.co.jp (小川)まで。

ZOOMの場合、ID・パスワードを別途連絡してくれるそうです。

新刊「あした転機になあれ」への反響続々

 感想は別項に掲載していますが、愛知県豐田市の中根さんからは25冊の注文を戴きました。
 中根さんは第3空間絵画教室や朗読会を開催。生徒さんが絵を描いているときに、本の中からひとつずつ読んで聞かせたところ、多くの方が手にとって読み、「文が短いのもいいし、書いてあることが自分たちの思いと同じ。よく出してくれた」と喜んでいただけたようです。
 こんな時代だからこそ、何を考え、どう行動するのか。そのためのヒントになるそうです。

 

 そして、静岡・三島市の詩人の方からは「自分の仕事をしている方たちの言葉の強さにたびたび打たれました。 私も自分の言葉で詩を書いていこうと思います。それは、『あきらめないこと』です。
その言葉を胸に持ち続けて生きたいですとお便りをいただきました。
 かえってこちらが励まされています。

3月26日の「女性作家で楽しむ読書室」は原田マハの「暗幕のゲルニカ」で交流

女性作家で楽しむ読書室

 1937年のスペインの内戦で、ナチスにより、差別的爆撃で全員が殺された小さな 村、ゲルニカ。村の人たちの苦悩、嘆き、暴力に苦しむ様子、牛や馬,や鳥の叫 びがキャンバスいっぱいに描いたのはスペイン生まれのピカソ。なぜピカソは 「ゲルニカ」を描いたのか。その苦悩を探りました。アート作品か多い原田マハ の筆力に感動しのしました。

さらに、ナチスに退廃芸術と攻撃されつつも、「ゲルニカ」は反戦の象徴に。
スペインが民主化されないかぎり、スペインに戻すなと名言したピカソの思いを改 めて胸に刻みました。

 折しもロシアによる不当なウクライナ侵攻に、暴力に訴えるものへの怒りを共有 し、行動あるのみと交流しました。

次回は6月25日(土)。小手鞠るいの「ある晴れた夏の朝」。
児童書ですが、高校生たちが政治課題を町の真ん中で大討論会行ない、それに町中の人たちが参加し ていく姿を描いたもの。なかなか面白い作品です。

「あした転機になあれ」読後のお便りを頂きました

感想のまとめはこちら

あした転機になあれglas1立派な御本なのにリーズナブルでびっくりです。
 私は70歳も越えてしまい、いろいろ縮小しようと思っていたら、1ページ目から100歳の方のことで喝を入れられてしまいました。 書かなければと思いつつ停滞している私。歌だけはなんとか頑張っていますが、思うように歌うには腹筋が足りず、低迷です。
 終わりまで拝読し元気をいただきたいと思います。 第2弾もあるという瀬谷さんのエネルギーに敬服です。 (市川市 歌手)

glas2共感することや知らなかったことなど興味深く、一気読みしてしまいました。 実際にインタビューされた53人という方々の示唆に富んだお話を、 瀬谷さんのフィルターも通し、ご自身の率直な飾らない感想も交えて これだけをまとめる労力とエネルギーは相当なものではと感服しました。 瀬谷さんの反戦平和、社会問題、女性問題などへの強い問題意識と現状を変えていき たいという思いとともに、皆さんがそれこそ皆、素晴らしく力強く闘う女性という印象を受けました。 浜美枝さんの「自分を大事にして自分を向上させたい」ということが皆さんから伝わります。 喜多あおいさんの「まっさらな気持ちで情報に当たるのにまずアホになること」 赤塚不二夫さんも「自分が一番バカだダメだと思っていれば、人の言っていることが 頭に入る」と。 高校の時の先生が「ばかになれ」と言っていたことを思い出しました。 大石静さんの、耐えるしかない女の耐えていなければならないからこその状態を「いやらしさ」として描く視点は、複雑のようで考えさせられます。
 吉行あぐりさん。「人生いちいちたじろいでいたら乗り越えてこられなかった」たじろいでいる場合じゃないのですね。 死に方死なせ方、寺請制度や葬儀戒名などについても、なるほどとと知識を得させて いただきました。
 結婚するとほぼほぼ皆が夫の姓になるのも、 家制度が慣習の中に生きており、 お墓の問題も絡み、やはり夫婦別姓というのも大きな問題と再認識しました。 「人のせいにできてしまうところがある女性の人生」「妻とか母とか外から見える額縁は自分がはずしたらはずせるはず」も関連するのかなと。 強く闘う人に対して素晴らしいと思う反面、平塚らいてうが、「声が小さく人前に出 るのが苦手で演説や電話にしり込みした」という話には、どこか安心します。 堀文子さんは亡くなりましたが、いつぞや何かの本に書かれていたことですが、 「ひとり身の自由を背負い、風狂の旅人となり、老年を生き続けている」と。ちょっ と惹かれて書き留めてました。 瀬谷さん小学二年生のご長男を亡くされたのですね。職場やご家族のことなどでも、 いろいろなことを乗り越えてこられたのですね。 二冊目も楽しみに期待しています。 (長野市 農業)

glas3早速開封したら、明るい色の素敵な表紙と気の利いたタイトル。
 ざっと眺めて、これは元気が貰える本だわと、嬉しくなりました。 コロナ禍の引きこもり生活と、毎日、毎日、娘や孫の職場や保育園で陽性 者が出る度にドキドキ、ハラハラの繰り返しの生活の影響もあるかなと思いますが、 脱原発運動の理論的支柱として活躍され る小野有五先生のキリスト教サロン・ZOOMに参加したのをきっかけに、キリスト教、仏教、イスラム教など学んできました。 今年初めには女性史研究家でらいてうの家館長の米田佐代子先生の「米田佐代子とらいてう」シリーズを読み、らいてう、石牟礼道子、鶴見和子、柳沢桂子と読み進んで来ました。
 昨年春迄の私は、自分は自分の意志で生きている。誰の世話にもなっていない、なんて思っていたのですが、亡くなった夫が常に側にいて支えてくれているものですから、大切な人はいなくならない、 自分は死者と共に生きているという実感はあったのです。
 人は生死や病についてコントロールする事は出来ないですものね。こんな親のもとに生まれたくなかったというのが私の長い間の思いでしたが、 困難な暮らしの中を乗り越えて来たからこそ、も前を向いて生きてこられたのだと思うのです。
 胸が詰まるといえば、あまりに簡単に始められたロシアのウクライナ侵攻。
 札幌でも戦争やめろスタンディングが様々な行われています。今日は14時からロシア総領事館前である市民主催のスタンディングに参加してきます。
 27日の土曜日に札幌駅前であった集まりにも参加してきましたが、近隣在住のウクライナ、ベラルーシの方もマイクを持ち、家族は今シェルターにいる。毎日子どもたちが殺されている、支援をと話していました。高齢者に交じって北大生もマイクを取り、諦めずに戦争やめろと声を挙げ続けていく事が大事たと訴えていて、嬉しく思いました。
 夫を亡くした数年後に出会った「ウィメンズ・ステージ」に、どれだけ励まされきたか。ずっと、おじさんたちに足を踏まれて、自分のした仕事の成果が男性達に取られて、私が提案したら無視され、その直後に別の人が提案したら、いいねとなる。変だな~、そう思いながら仕事をしていた頃。
 「あした転機になあれ」、ゆっくり読ませて貰いますね。 (北海道札幌市)

「あした転機になあれ」

ashita  本ができました
「あした転機になあれ」
 1冊1500円(税込)+送料
 注文先 2B企画 
℡・フアクス 042-493-0874 またはメールでoffice2b@jcom.home.ne.jp

   題名は本書を読んで何か参考にしてもらい、いいことがあるといいなあという
思いで付けました。 25年間発行してきた「ウィメンズ・ステージ」でインタビューした女性たちの他、新聞記者をしていたときのインタビューもまじえて掲載。
いい言葉というより、コロナ禍の中で惹かれる言葉や人生後半に当たり、知っておいたらいい内容を取り上げました。
取り上げている方たちの一部です。
俳優・吉行和子、有馬稲子、
中村メイコ、倍賞千恵子、浜美枝
作家・落合恵子、
日本画家・堀文子
評論家・樋口恵子
脚本家・小山内江子、大石静
感性アナリスト 黒川伊保子
家事評論家 吉沢久子
映画監督 松井久子、鎌仲ひとみ
報道写真家 嬉野京子
東京新聞記者 望月いそ子
精神科医 香山リカ
詩人小 森香子
女性史家 米田佐代子
元NHKアナウンサー 山根基世
芸人 おしどりマコ

文中のひとことから
「人生にマニュアルはない』「死に方にはコツがある」
「群れない、慣れない、頼らない」「目減りする自分を許さない」
「毛繕いばかりじゃダメ、もっと吠えなくちゃ」
「生きている理由は幸せを見つけることではない』
「早く目覚めた者は遅れて来る者を待つ義務がある」「かぐや姫は罪人だった!」
「生きることに強く、孤独にも強く」「女性脳と男性脳の違いの面白さ」
「人生後半、人は勇敢でなくてはならない」「人はすぐ結論を求めたがる」
「人は生きた時代がどういう時代だったか知る義務がある」
あとがきから
「世界がもし100人の村だったら」を訳した池田香代子さんに
インタビューした言葉を紹介しました。
「あなたがしんどいのは分かるよ。そのあなたはそんな世界に生きている。
そのことを知ったらしんどさはそのままだけれど、
あなたはかけがえのない存在なんだという感情がわいてこないだろうか。
それと同じ感情が、この世界に生きる会ったこともない、これから会うこともない人にもわいてこないだろうか」
 私たちは無力ではありません。微力なだけです。

エッセイ塾で出版を祝って乾杯しました20211221

seito1  21日のエッセイ塾では2年間に書いた作品を各自で工夫して本に仕上げました。 全て手作業です。表紙にカレンダーの絵を使ったり、着物柄にしたり、布を使ったり、綴じるのも糸で丹念にかがったり、なかなかの仕上げ。  完成を祝って紅茶で乾杯。交流しました。 書き続けるのはしんどいですが、励まし合い、学ぶことでやりがいになっているようです。 次回は
1月8日(土曜日),
1月18日(火曜日)です。

女性作家で楽しむ読書室20211218

 18日.スペース「ステージ・刻」で「女性作家で楽しむ読書室」を開き、作家宮部みゆきを取り上げました。 今回は杉村三郎シリーズから「誰れ」「名もなき毒」「昨日がなければ明日もない」の3作。
 いずれも、人の深部にある暗い部分がどんな時に、どうして浮上するのかを丹念に描写。
 そんな人にからめとられてしまう善良な人たちの苦しみをこれでもかというばかりに書いていて、少ししんどいものの、人ごとではないと話し合いました。
最近起こっている理不尽な事件に照らして考え込んでしまう場面も。 ただ、宮部みゆきの作品は庶民の真っ当な生き方が底流にあり、共感を呼ぶのも確か。
多彩なジャンルの作品にぜひ触れてみたいと魅力を出し合いました。
 次回は3月26日、土曜日。取り上げるのは、作家原田マハ。作品は「暗幕のゲルニカ」。スペインと大戦前のパリ、国連に掲げられた「ゲルニカ」が何者によって消されたのです。なぜか!なかなか面白い推理小説です。

思い出し合うエッセイ塾

 11月16日は、1年間書き続けた作品を、各自が自分で本にまとめる
作業について交流。印刷所に出すという本格的なものではなく、
本文は自分が書いたナマ原稿を二つに折って作成。
 表紙はカレンダーの絵を使うなど 各自が好きにアレンジしています。12月の塾では、その作品を披露し合うのですが、それぞれの工夫が楽しいのです。 また、今回の塾では、いつものように宿題をそれぞれに読んでもらったのですが、 長い間抱えていた思いを涙ながらに話して下さった方もいて、こういう場の大切 さをひしひしと感じました。思いを書くということは、思いを伝え合い、思いを 共有することになるようです。

エッセイ塾で出版のお祝いをしました

 エッセイ塾では生徒さんが出版すると、みんなでお祝いします。書き上げ、まと めるというのは大変な力が必要で、忍耐力のいる作業。
その健闘を祝い、喜び合う場を必ず設けています。こうした場で締めくくってこそ、みんなで書きあうと いうことの嬉しさにつながるからです。  11月12日に東村山で。紅葉に目を奪われる北山公園を抜けたところにある店でおかゆ定食
などを味わいました。ご夫婦が自宅を開放して開いている店で、出て来る料理の器が全て違ったり、ほどよい量なことも私たち世代にはありがたいことでした。
 その後、ゆっくりと八国山を散策しました。 当日は体調を崩してずっとお休みしている方たちも駆けつけ、近況を交流しつつ、 書く魅力について再認識しました。食事の最後には参加した方たちからお花や果物、お菓子などのお祝いの品が披露され、これも嬉しいもの。長くお休みしているから方は
 「なかなか話す相手もいなかったので、今日は存分 に話せて嬉しい」などの声もあり、コロナ禍で厳しく、いろんなことがあっても、 共に書き合い続けていこうと話し合いました。 八国山の樹々の中をゆっくりと歩き、足元の落ち葉を踏む音もなんか楽しく、リフレッシュ。 心も体も、ほっとするひとときとなったようです。 Sさんからは出版した本を多くの方に届けたところ、たくさんの感想が届いたとのこと。 人柄が率直に出ていることや、ひとつの文章が適度な長さなので読みやすいとの こと。読んでもらってこそのエッセイなので、これもありがたい感想でした。

映画「瞽女(ごぜ)さんの唄が聞こえる」

 読者の方からのお知らせ
「ユニバーサル・ミュージアム さわる!触の大博覧会」関連イベント
ドキュメンタリー映画「瞽女さんの唄が聞こえる」 11月23日10時30分から12時
主催:大阪国立民族学博物館
オンラインのみ
 事前申し込み予約必要
受付期間:
10月13日(水)10:00~11月19日(金)17:00
定員になり次第受付終了。
無料 
予約サイト

https://entry-reservation-event.minpaku.ac.jp/
越後の高田瞽女の2人とその弟子の日常を描いた映画。
この時代にあつてひたすら貧しいながらも、折り目正しく生き抜いた女性たちの姿に打たれます。

 ※瞽女(ごぜ)さんとは
日本の女性の盲人芸能者を意味する歴史的名称。
 その名は「盲御前(めくらごぜん)」という敬称に由来する。近世までにはほぼ全国的に活躍し、20世紀には新潟県を中心に北陸地方などを転々としながら三味線、ときには胡弓を弾き唄い、門付巡業を主として生業とした旅芸人である。
(ウィキペディアより一部抜粋)

アクセス

お問い合わせ先
国立民族学博物館 企画課 博物館事業係
TEL:06-6878-8210(土日祝を除く9:00~17:00)
FAX:06-6878-8242

エッセイ塾の生徒さんが出版しました。

 題名は「見上げれば青い空」。 日々の暮らしの、ちょっとした出来事をまとめています。
  毎朝の散歩で出会う鳥たち、故郷の母の手料理 、大晦日、正月料理に奮闘する自分の姿、 年齢を重ねた自分の顔、またコロナ禍での生活の工夫、不安なども。嬉しいこと、疑問をなげかけるもの。
 なかなか読み応えあり。塾での2年間の作品をまとめました。 エッセイ塾では出版を祝って来月、トトロの山を散策しつつ、畑の中にあるおかゆ専門のお店で昼食を楽しみます。

「米騒動とジャーナリズム」障がいのある夫、80分の講演する

 10月4日。「米騒動とジャーナリズム」をテーマに、夫がほぼ2時間の講演をやった。
 このテーマは、彼が参加して出版した本の題名。賞ももらつている。
 日程を詳しく知ったのが前々日。やばい!夫は事故で大きく脳を損失。一時は知能は6歳程度。寝たきりと太鼓判を押されてしまった。
 でもよく本を読み、なんか復活してるような気配。社会問題にも積極的な方。でも講演は、ないだろう。
 前日、主催のの大学教授に電話。ご本人がやる気なのだからサポートするのでやりましょうと言ってくださった。
 とにかくよく下調べをしておいてくださつたのだ。
 講演前夜、午前4時過ぎまでレジメや資料準備。当日は司会者の方々にお願いして、事故のことをしゃべらせてもらつた。
 会場いっぱいの参加者は熟年の方、学生などで満員。夫が詰まるたびにいちいち教授は夫に断りを入れ、あたたかく補強してくださり、無事終了。予期せぬ拍手が起こり、感慨無量。
 帰りの道でも参加者に励ましの言葉をいただき、ありがたかつた。
 自分の大変さばかり思っていた私だが、娘に「そういう教授と繋がりを持っていたこと、本を紹介しに行っていたことも父さんの力だと思う」と指摘され、納得。
 常に勉強している夫だからこそやれたのだと思う。とっても疲れたけれど、充実感で満たされている。




映画「矢臼別物語」を上映

 10月17日から23日まで、東京-阿佐ヶ谷ラピュタ阿佐ヶ谷で上映されます。 北海道矢臼別演習場の中にポツンと民家があります。演習場に途中を渡すことを拒否した開拓民やその意思を継いだ人々が延々とこの土地を守ってきました。
 ここでは毎年夏に、平和盆踊を開いており、もう55年に。全国から支援の人たちが駆けつけ、活動などを交流する貴重な場に育っています。


 監督の山本洋子さんは、以前ウィメンズ・ステージでインタビューさせていただいた方です。
 今年のノーベル平和賞は権力の攻撃の中、果敢にたたかうジャーナリストが受けました。たたかうジャーナリストを応援する意味でも、ぜひ、観てください。

アクセスマップ JR中央線・総武線 阿佐ヶ谷駅 北口より徒歩2分 (新宿より快速で9分 土日祝日は各駅停車をご利用下さい) 阿佐ヶ谷駅北口を出て線路沿いを荻窪方面へ 右手に見えるTOAフィットネスクラブの北側





9月25日.「女性作家で楽しむ読書室」は、宮部みゆきの「理由」を取り上げました。

 この日は手術をしたばかりとか、これから手術するのだとか、眼が不自由だとか、不調の方がたくさんの方が来てくれ、交流することの大切さを実感。
 この作品では、どこにでもいそうな家族、家庭、男女が、ある日突然いがみ合い、妬みあい、殺し合う。 必然のようでいてなにもつながりがない人間関係の中で残酷なことが次々浮上し てくる恐ろしさがあります。 でも犯人探しや犯人だけを弾劾に終始するのではなく、ちょっとしたことで、誰 にでも起こることと思わせられ、怖くなります。

 宮部みゆきの作品は、ひとりひとりの描き方がそれは丁寧で、現在の目の前の本人だけでなく、その背景、環境までたぐり寄せてその人を見せていくのが圧巻。  悪人を悪として弾劾せず、ひょっとしたら誰にでもあること、と思い知らされました。 交流では、自分たちにもありうることと、いまさらながら今の暮らし、付き合い方、親のことなどを考えさせられたという声もありました。

 久しぶりということもあつて3時間交流。よくしゃべり、笑いました。
次回は12月18日(土)。好評につき、再度、宮部みゆきを取り上げます。

エッセイ塾

 9月からののエッセイ塾は「昭和の頃の体験」を12月までに4本書くことにしました。 たった50年くらいの間に世の中は大きく変わりました。何が当時あったのか、優しさや大変さを。こんな時代に生きる者として、歴史の一ページを書ききる気持ちで、取り組むことにしました。
 また、コロナ禍の暮らしも毎月、作品としてまとめています。こんな日々だからこそ、自分に何が起こったのか、政府の対応はどうなのか、 仕事のこと、親のこと、子どものこと。日々悩み、苦しんでいる自分を見つめて書いていきます。

8月のエッセイ塾は出版を祝ったり、言葉について考えたり、多様でした

エッセイ塾の生徒さんの出版を祝う集い

紅茶とケーキでほんわかあたたかいひとときになりました。 小さな日々のことが綴られている本に「これから私にもできるかも」と、後に続 く人も出そうでした。 書き続けるには励ましがあってこそ。エッセイ塾では仲間が出版すると、感想・ 意見を率直に出し合う、中身の濃い良き場になっています。

30、40代の多いエッセイ塾では「子どもの言葉」について勉強

 塾では元NHKアナウンサー・山根元基世さんとのインタビューを紹介しました。
 山根さんが取り組むのが子どもの話し言葉を育てる活動。子どもの「言葉の欠落」の及ぼす影響がすごいからです。言葉あってこその書き言葉ですから。 自分の気持ちをうまく言葉で表現できない。言葉で回りとうまくやっていけない。つい手が出てしまい、歯止めがきかなくなる。言葉の欠落がどんなに子どもを苦しめていることかと。 必要なのは隣の人と心を通わせる言葉です。どんなタイミングでどういう言葉を使えば相手を傷つけずにいい関係が結べるのか。 人は8歳までの言語形成期に言葉を聞いて学習しないと言葉を獲得できないといわれます。「周りの大人の言葉をマネして学んで身に付け、大人になるってこういうことなんだと知ってゆく。でもそんな機会が、 今の子どもたちにあるのか」と山根さん。
 言葉で人間関係につまづくと人の協力は得られないし、いい人間関係がなければ人生を切り拓けません。そこで求められるのが地域の教育資源といわれる 熟年世代。築いてきたものを子どもたちに出し合えば世の中は変わると強調していました。 山根さんの話の中で出た、ある小児科医の医師の話は衝撃でした。
 蛍を見た後では子どもの脳の前頭葉がよく動くのに、テレビのアニメでは動かなかったのです。 人の脳は前頭葉を得たことで言葉と笑顔を手に入れ、コミュニケーションを獲得し、考える力を獲得しました。でも電子機器からの映像刺激は視覚を司る脳の後頭部などは動かしません。 そしてもうひとつ。言葉の力を信じる子に育てる大切さです。
 「どうせオレなんかがひとり反対しても」とあきらめる子が増えている中だけに とても必要なことでした。 社会に向かって発言し続けることで世の中を変えることができると信じる子に育てることですが、まずは大人がその姿を見せないとだめなのですが。

エッセイ塾の生徒さんか7月、2冊目を出版しました

ryuusui  2年かけて塾で書き上げたものをまとめたもの。 題名は『私のおしゃべり』。ほんのちいさな日々の暮らしの中から、感じたこと、気付いたこと、面白かつたことなど、短編で綴っています。 子どもの小さかった頃のこと。家に植えた柿を家族総出で採ったこと。集会に参加した時、風呂敷包みが重宝したことー。誰にでもある生活の一コマをやさしく、短く書いていて、読みやすいのです。 肩肘張らず、エッセイつてこんな感じなんだなあと思わせてくれますね。 納品された日が都議選の投票日。
市民の声が届く政治をと彼女も私も頑張っただけに、勝利はとつても嬉しいものでした。 声を上げて行くことこそ生きることも、改めて実感します。 エッセイ塾では早速お祝いの出版パーティーを開きます。

6月のエッセイ塾は、エッセイの魅力について学び、フラワーセラピーも行ないました

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 先日みんなで行ったハイキングの原稿の書き方の勉強です。
 紀行文は一点集中を心がける、総花的にならないこと、旅程記にしないことがポイント。紀行文の醍醐味は、他人の文章で疑似体験する喜び。
 そう感じてもらえるように書いていきます。

 来月の宿題を「オリンピックの開催に向けた動きをどうみているか」
としていることから、社会問題をどう取り上げるか勉強。

ポイントは

〇報道記事と同じようなものにならないようにすること。
あくまで自分の感じ方を書く。書く人が文章に漂わす人間臭さ。
人やモノを見る目をそのまま写生する。

〇先入観を捨てて見てやろう、試してみようとの好奇心旺盛なこと、
野次馬精神の権化が大切。

〇横から斜めから、ときには固有のフィルターで透かして見て自分なりの思いを抱いてみること。
ただしそこで止まっていてはダメ。それを発酵させてこそその人だけのオリジナルなエッセイになること。この発酵という作業が大事と指摘しました。

 続けて山梨の小菅村から通っている生徒さんがフラワーセラピーを
みんなに披露してくれました。わざわざ村から摘んできてくれた花などを、
参加者がそれぞれ選んで小さな入れ物にさします。性格がでるようですね。私はただ一輪のみ。生け終わると、どうしてそのように作ったのか、発表。
その時の気分が出て来るよう。久しぶりに野の花をいじった匂い、凛とした花や葉の凄さ。その空間に浸れる時間がとても嬉しく、いいひとときとなりました。
 小菅村から参加している方は、野の花々から花瓶、花を切るハサミ、
持ち帰る紙類まで用意してくれました。感謝に尽きます。

6月19日開いた「女性作家で楽しむ読書室」は家族をテーマに

ryuusui 家族の変遷について、上野千鶴子著
「近代家族の成立と終焉」
石井美智子著
「人工生殖の法律学」
をもとに学び、交流しました。



 歴史からさぐると、常に支配する者に人権もなにもかも無視される扱いを
受けてきた女性。
 武士階級の「家」は、女性を生産労働から排除し、性的自由を奪い、
妻、母として幽閉したとの指摘。でもどんな時代でも、人間らしく生きたいともがき
声を上げた女性がいたことを知ると、その勇気に胸がつまつてしまいました。
 駒沢善美著「魔女的文学論」によると、「闇夜行路」も「夜明け前」も、
家長責任に耐えかねた弱い自我のうめきが。石川啄木、太宰治も、
弱者の文学と言いつつ家庭内では家長であり、被害者の文学と言いつつも、
実は加害者の文学ではなかつたのではないだろうか。
 無責任で弱い家長のもとには、被害を受ける妻子がいたのですから。
 また家庭の変遷では、人工受精をとりあげました。
相当な数の子どもが生まれていること、親子とは何か、考えさせられました。
 家族の変容とは、家族を、構成する個人個人が変容してきているということなのでしよう。
参加者からは現在の家族の重苦しさ、はかなさなどが出されましたが、
ひとりで生きる自由さも指摘され、励まされる場面もありました。
宮部みゆきの「理由」.角田光代の「ひそやかな花園」.上未映子の「夏物語」などから意見を出し合いました。

次回は9月25日 宮部みゆきをとりあげます。
どなたでも参加可。ぜひおいでください。

エッセイは「上から目線で書く」

 今日は楽しい話を紹介します。先のエッセイ塾で、 生徒さんが休憩時間に読んでくれた知り合いからのメールに、 思わずわが身を重ねました。
〇〇には自分の思う年齢(70? 80?)を入れてどうぞ。
 「恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが〇〇歳。
道路を暴走するのが18歳、道路を逆走するのが〇〇歳。
心がもろいのが18歳、骨がもろいのが〇〇歳。
偏差値が気になるのが18歳、もう何も覚えていないのが〇〇歳。
まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えられないのが〇〇歳。
自分探しをしているのが18歳、みんなが自分を探しているのが〇〇歳。
家に帰らないのが18歳、家に帰れないのが〇〇歳」。
覚えがありますねえ。
 だからというわけでもありませんが、エッセイはぜひおすすめしたい。
自分の考えや思いを表す作業のため、それがないと成り立たず、
ボヤ~と過ごしていてはとてもまとまらないシロモノだからです。
今回の宿題は「読書エッセイ」としました。読書感想文ではありません。
 コツがあります。「上から目線で行け!」。
作家が言いたいことを代弁してあげるかのようにまとめる人がいますが、
これはダメ。作家にひれ伏しては情けない。もっと偉そうでいいのです。
「私をこんな気持ちにさせるなんて、あんた、たいしたもんじゃないの」と、
デカイ態度でいきましょう。
いくら著名な作家でも、著書におうかがいをたてる姿勢ではいけません。
 自分にどんな刺激を与えてくれたか、どんな未知のことを知らせてくれたかが大事で、その部分こそテーマにします。些細なことも、それで自分の視点がわずかでも変化するなら、その視点で身の回りを見直すと違う世界が現れるはず。
この調子で書いてこそ感想文を超えてエッセイになるのでは。
 画家がしかりです。自分の見方を独自のスタイルで表現し、
決して描く対象にこびません。
「読書エッセイ」も同じと言えそうですが、でもやっぱり難しいと言っている生徒さんの顔に、宿題は2か月後でよしとしました。言うは易しなんですよね。

5月のエッセイ塾は、森林浴兼ねて山に散策へ

ryuusui 閉じこもってばかりでは気持ちが落ちるので、今月は外に出ました。7人参加。手作り弁当を持って低い山へ向かいました。
小雨でしたが、むしろ木々の緑が映えて、しばし見とれるほど。鳥のさえずりに耳を傾け、ゆっくり歩きました。
足が悪い方もいたことから、途中から無理せず、平なところを選びつつ、散策。
藁葺きの家があったり、宿坊のたたずまいに、ホッと。
 最後は著名な作家のお連れ合いが開いたという古民家風の喫茶室で間隔をとり、たっぷりおしゃべり。そこの庭は何年もかけて丹念に作られたもので、目を楽しませるものでした。 6月のエッセイ塾の宿題は今日のことを書くことに。みんなどこを中心に書くのか、楽しみです。
また6月の塾では生徒さんのひとりが、フラワーセラピーをしてくれます。
それも嬉しいですね。

95歳の手編み人形作家の個展(2021/4)へ

dokusyoshitu20210327  この年齢まで手編み人形作家として現役の柿原寿恵さん(95)。
 なんでも始めたら10年以上は続け、常に新しいものを取り入ると話し、「これでいいというのでなく、違うもの、変わったものにどんどん挑戦する。

 同じモノを作っていてはだめ」。 人形は1本の糸で編み込んで全て仕上げるもの。胴体部分、鼻や手指。さらに洋服、靴、帽子まで。色合いは薄く淡い上、
目や口は刺繍で線描きのようにしているため、穏やかで優しい表情になります。テレビドラマ「大草原の小さな家」に出て来る少女のよう。
 柿原さんのオリジナル。「だから続けないとダメ、続けることに意味があるとやってきた」。 作り始めたのは50代。まずはデッサンから。始めたのが65歳。やっていくうちに色をつけたくなり、同じく65歳から始めたのが絵画でした。 これも現役。 19歳から30歳まで銀座で美容師として働き、そこでの出会いが人形作りに大きな影響を与えました。独立して美容室を持ったのは30歳。
 結婚しての娘ができたのを機に店をやめ子育てに専念することにしたものの、夫が心筋梗塞で倒れ介護は3年間続きました。
 こんな日々で支えになったのが近所の人に手編み人形づくりを教えることだったのです。 柿原さんの生き方に惹かれます。 人形教室の生徒さんは9人も。
なぜ続けられるの?「好きというより自分が始めたからやめられない」 のひとこと。
 暮らし方も必見。若い頃から歩くときは大股。電車に乗ったらつり革に
つかまらず、バランスをとる工夫をします。
食事の制限は塩分を控える程度でいろんなものをいただきます。 寝るのが午前1時。夜11時になると毎日新聞の朝、夕刊のコラムを携帯に打ち込むのが日課。
 もう40年になりました。1時間はかかります。打ち終わったら即削除し、また打つのの繰り返し。
 指の運動になり、頭の体操にもなるからです。分からない言葉は検索し、新しい表現におやっと思ったり。新たに知ることを楽しんでいるのです。
「人生、何か二つはやっておくことでしょうね。
   ひとつ出来なくなってももうひとつがあると。希望があるから」

 90歳を過ぎても現役という生きたを知ると、到底かなわない気持ちになってしまいましたね。果たして自分は~。

読書室で交流した「これからをどう生きるか」

dokusyoshitu20210327
 3月27日、「女性作家で楽しむ読書室」では、
上野千鶴子著「在宅死のススメ」
を中心に交流しました。
 たくさんの参加で、これからをどう生きるか話が弾みました。
上野氏の本では、 2人暮らしより、家族と同居より、ひとり暮らしが一番快適だとの統計が。一番の問題はストレスだったのですね。現状を出し合ったところ、ひとり暮らしの方から「とっても快適」と出され、どんな生活をしているか披露されてしばし釘付けに。
好きに時間が使える良さの一方、病気になった時等きの不安 があるものの、心許せる人とのつながりで助かったとのこと。
 いい人間関係を作っていくことこそ、これからを生きる糧となると強調されました。 どうしたらそんなつながりができるか。読書室も、つながりのひとつと、歓迎されていました。
 夫と自分の親、4人の介護をしてきた方は、いかに自分を抑えてきたか、胸に溜 まった思いを、みなでじつくり聴きました。
 ひとり暮らしになると大切なのは介護保険制度。この制度の誕生に力を尽くした女性たちを思い、制度の改悪が進む今中、声を上げるべきではないかと交流しま した。
 次回はのテーマは家族。6月26日土曜日開きます。

いよいよ本に仕上げます

miagerebaaoisora エッセイ塾の生徒さんのひとりが脱稿。
表紙の写真はお連れ合いが撮るそうです。
題名は『見上げれば青い空』。2年分の原稿をまとめました。
最初に出て来るのがコロナのこと。
コロナ禍の中で何を考え、どうしたのか。そして夫婦の暮らし、
季節のこと、家族のこと等日々のあれこれを丹念に綴っています。
退職してからの自分の大きな変化を見つめる機会となっているようです。
ただいま、編集作業中。
完成したらみなでお祝いします。楽しみですね。

2月のエッセイ塾は「読ませる工夫」について

今回のエッセイ塾では、全員が作品を書いてきて、読み合ったのでずいぶん
時間がかかりましたが、人の作品を聴き、批評するのはとても勉強になります。
自分にはない視点が分かるからです。今年は全員が自分だけの本の出版を
目指すので、刺激にもなりますね。

〇シーンの描き方

イ、ズバリ現場の様子から文章を始める

例 「大きな桶から香ばしい匂いとともに黒い液体がほとばしるように
 出て来る。醤油づくりは、いよいよ最後の絞りの作業に入っていく」
 臨場感があって、イメージを作りやすいようにする。

ロ、それでどうなったの、と関心を持たせたい

例 机の上の速達が消えていた。
 母の靴がない。
 私の時計が見当たらない。
 これで始めると、次にどうなったのか気になる。

ハ、終わり方
 冒頭に書いた話題やシーンを繰り返すことで、
 読者に書いた全体を振り返ってもらう効果が出る。
 映画ではよくこの手法がとられる。

ニ、文章には「温度差」がある。 熱い、温かい、冷たい、悲しい

例 雨の中、いつまでも来ないバスを待っていると、指がかじかんで思わず
 傘が手から抜けてしまった。

ホ、変化に注目
 事態が変化したところを重視。ものごとを変えるだけの大きな要因が
 そこにあるとすれば書く価値がある。


〇 「」の使い方 この使い方で文章力に差が出て来る

 エッセイの会話は短文が原則 セリフはサビとして使う
「」内は最低限とし、効率的に使う
「」は、地の文で表せない要素、その人の肉声や気分というナマの情報を
盛るための容器と心得ること。
ただ一人称で文を書いた場合、自分の発言も「」に入れるかどうか考えどころ。
自分の言葉はできるだけ(話言葉のまま地の文に入れて使うといい。

1月のエッセイ塾を開きました

①今年の課題は「些細なことをいいかげんにしない」
作家・竹西寛子 「最少のことをいい加減にしない。
具体的なことをしかと見つめ、感じ、ゆるがせにしない。
そういう確かなことの積み重ねこそが大切なのだ」と紹介している。
ひとつひとつの具体的な事実を淡々とあげながら、
言いたいことを表現していこう。

②イヤな表現、言葉は使わない
カタカナ用語の省略、居心地の悪い言葉は使わない。
「恋愛するときれいになる」「男って、女って」
もっと自分の言葉に、「自分の思い」「自分の意思」「自分の感触」
を染み込ませたい。

演習 いやだと思う言葉をあげてみよう、なぜいやなのか、
恥ずかしくなるのか。言葉に対する自分の感覚を鍛えることになる

③推敲の仕方 〇伝えたいと思っていることがはっきり浮かび上がっているか
〇文章がここちよく流れているか
〇書き出しがモタモタしていないか
〇過剰な表現がないか
〇詰め込み過ぎて文章が窮屈になっていないか
〇結びの文章の収まりがいいかどうか
〇漢字が多すぎて、ページ全体が黒っぽくなっているということはないか
〇文末が単調になっていないか。
〇「である」が多くないか。
〇美しい。おいしい等の表現が何回も出てきてはいないか

④初めて書く方に
長い文が苦手な方には、まず5行で書くことをお勧めします。
ちょっとした面白いこと、楽しいことを日常の暮らしから拾ってみましょう。

例 Aさんの原稿
ある日帰宅するとリビングに灯りが。夫に「ありがとう」というと、「何が?」と。
てっきり夫が気をきかせて灯りをつけてくれたと思ったのに、単に夫が消し忘れてた為
と判明。でも明るい家に入れてよかった。老いるのもいいのかも。と思った日でした。

「ウィメンズ・ステージ」50号、増刷へ」

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すごい反響でした。友達に送りたいとか、記念にもつておきたい
などと言って下さり、早々に1刷はなくなり、
昨日は読者の方からもらったという方から
「3冊欲しい」との電話が。「こんな雑誌初めてみました。
ぜひ読みたいのに終わりなんですか?」と残念がつていました。
ありがたい。読者の方からの手紙が毎日とどきます。
「悩んでいるとき、つらいとき、また不安だった時、読んで頑張ってきた」
「教えてもらったことを少しずつやっていきたい」
「まだまだ女性たちは遠慮して生きてる、こんな雑誌は絶対必要です」などなど。
過分な言葉をいただき感謝でいっぱいです。
読者の方たちは取材先を紹介して下さり、泊まらせていただいたこともたくさん。
夜遅くまで交流したものです。
全国を泊まり歩きました。全て読者の方のお世話があつてこそ。
こんな雑誌も珍しいと思いますね。皆さま、本当にありがとうございます。

「ウィメンズ・ステージ」50号が出来ました。

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「ウイメンズ・ステージ 50号記念特大号」が出来ました。最終号です。
創刊から25年間、多くの読者に支えられてここまで来れました。感謝のひとことです。
創刊以来の方も多く、「辞めないで」との声が多数届いたこともあり、
以降3年間1冊ずつシリーズで本を出します。
ご期待下さい。



読書室 宮部みゆきの作品を取り上げました。

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10月24日土曜日に読書室が開かれました。
今回取り上げたのは、宮部みゆきさん。 たくさんの作品があるのに驚きました。
どんな作家さんなのかに皆さん興味津々です。
本は読んでなくても、テレビでドラマ化されて知っている作品がたくさんあります。
今回取り上げた作品は

など、どれも現代社会で実際起こっている事柄を巧みに採り入れ、くっきりとした人物像を作り上げています。
「分水嶺」ともいえる人生の分かれ道で、あちら側に行って犯罪者となった人たちが描かれています。
その人と自分たちには大した違いはなかったかもしれないです。生活者としてまともな人が犯罪を
犯して逃げ惑い不幸になります。もしかしたら自分もそうなったかもしれない怖さがあります。
次回の「読書室」は来年の1月。何を取り上げようか、参加者の皆さんのご意見を伺いました。
だんだん年を重ねて、今までどおりとは行かないことも出てきます。
この先10年どんな生き方をしようか、新しい生活様式、新しいステージについて取り上げた
本をみつけて、皆さんで話し合うのはどうだろうということになりました。
新年になって、これからの抱負も出てくる楽しい会になることでしょう。
1月23日土曜日です。
皆さんの参加をお待ちしています。

素敵な人に逢いましたお二人の闘い

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「再稼働のたんびに心が冷える」。

こんな言葉を入れた布絵入りのハガキを作っている
滋賀の青田恵子さん。

東電や国を追求する鋭い詩も作っていて、2冊の冊子にまとめました。
福島県南相馬市から避難して9年。避難した際、放心状態だったのか、
どこに怒りをぶつけていいのか分からない感情のまま古着を、まるでハサミの
使い方を覚えかけた幼児のように切り刻み、それを菓子箱等のフタをハガキ
サイズにして貼り、故郷や知人に近況とともに送ったのが最初でした。
ただ故郷が恋しくて。阿武隈の峰々、なだらかな稜線に沈む夕日、
貧しくても豊かに育ててくれた福島の大地。食べ物がないときに救ってくれた
福島地方に伝わる伝統保存食の凍み餅。先人の知恵の深さを知りました。
避難するとき持ち出せたのはワゴン車1台分で掛け布団と炊飯器、わずかな手荷物だけ。
知人を頼ってアパートから滋賀へ。
そのうち布絵を脱原発集会の会場等に展示して欲しいと勧められ
「避難者の気持ちを言葉にしては」とアドバイスされ、胸にずっとある気持ちを言葉にしたのでした。
なぜ布絵なのかというと、捨てられる布があったから。東北のつつましい暮らし、
物を大切にする精神が土壌にあったのです。
「捨てる行為がどれほど地球環境を汚し、エネルギーを消費させていることか。
原発で出た核廃棄物のゴミの山を見てほしい」と青田さん。
夫が長年反原発の住民運動等に加わっていたことが知られると、話す機会が増え、
隣に座る青田さんにも「奥様もひとこと」と指名されることがありましたが、
布絵や詩を知ってもらえるようになると、青田さんが呼ばれるようになり、今度は夫が隣に座って、
指名があったらちょっと話すことになったとか。
多くの人と原発ゼロへの意識を共有できるよう、布絵作りや作詩を続けたいと話します。


ハガキの言葉にはこんなものがありました。


「東北のおなごは 鬼さなる」。

雨にもマケル


雨にもマケル
風にもマケル
雪にも夏の暑さにもマケル
放射能入りの「からだ」
ムカつき イラだち
いつも静かに怒っている
わらび ぜんまい
きのこに木の実
あらゆる物を汚しちまうぞ
そこのけ そこのけ
放射能様が通る
よく見聞きし わかり そして
見えない放射能
フクシマの十六万の避難民
小さなそまつな仮設の小屋にいて
東に認知症の老人あれば
行って年齢のせいだ仕方がないと言い
南に高血圧 不眠の人あれば
行って自分もそうだと言い
西に家族と別居の母子あれば
子どもと一緒に早く逃げろと言い
北に分断 けんかがあれば
誰のせいでこんなにしたと言い
賠償なければ
涙を流し
琵琶湖のほとりを
オロオロ歩き
皆にデクノボーと呼ばれ
ほめられもせず
帰ることもできず
そういう「わたし」

ひとり語り芝居 楯岡真弓さん


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「芸術は人の心を温かくするもの、今こそ大切なはず」と楯岡さん。
コロナの影響に悩んでいます。いつも公演する施設では、
160人の客席に30人、舞台に上がるのは10人との制約。
別の施設は200人の客席に3分の2。「とても採算が合わない。
舞台監督、音響等への支払いができない」ため、
公演をあきらめました。それにしても舞台上の人数を決めてしまうなんておかしい。
「無観客もひとつのやり方とは思う。むしろこれでもこういうものができると覚悟する。
でもお客さんを入れていいとなるとヘンなんです」。
広い会場に30人。やることの意味がどこにあるのかと考え込んでしまうのです。
ファンは高齢の方が多いため、家族に止められたりして来てくれるか分かりません。
規制の中でやるということは相当な覚悟を持ってやらないと、自分たちもお客さんも、つぶれてしまうのはと。
「芝居も音楽も、自分と同じように熱くなったり、前のめりに見ているような人がすぐ近くにいると感動する。
隣の席が空いていたら感じられない。ナマだからナマの感触があって初めて成り立つところがあり、
それがなくなるとつまらない」と危惧します。
夏の平和行事として戦争問題を取り上げた朗読劇も延期していましたが、今年は戦後75年という節目。
やらなければとの声が上がっていて、公演に向けて力を入れる日々です。
写真は2B企画で出版した楯岡さんの本

7月に「女性作家で楽しむ読書室」開く

dokusyoshitu0725

数ヶ月振りに開きました、取り上げたのは川上未映子。
「夏物語」を中心に交流しました。さまざまな生い立ち、生き方の若者が登場。
書き分けが見事でした。いろんな作品に登場するのが
人工授精で生まれた子ども。
「望まれた子」の「望まれ方」とは何か等
生命観を考えさせられるものもありました。
でも文がなかなか難解で、私たち世代には、??が多かつたものの、
読後感は、ゾツとする感覚が残るものもあり、やはりすごい!
自分からは手を出さない作家なので、そんな作家に出会えて楽しかったかな。
次回は10月.宮部みゆきです。
多くのジャンルがあるので、これも手強そうですが、早速読んでみたいですね。

7月のエッセイ塾 「コロナ禍の今」を書き留めました

7月の塾は、コロナ禍の今を身近な問題としてどう描くか勉強しました。
例として紹介したのは次の文
「平和な時代には自分のことだけ考えて生きていればよかった。
社会がある程度まともであれば人は自由に人生を生きればいい。
でも社会が限度を超えて壊れていくとき、自分がいかに社会の影響下で生きているかに気付いた。
自分だけ自由に平和に生きることなど不可能だ。
今こそ個々が社会のために行動するしかない。
その選択が自分の人類の未来を決めるのだ、なんてね」
 エッセイは今を生きる自分を表現するもの。社会と切り離しては書けません。
その視点こそが書く眼となります。


〇エッセイとは、過去も現在も将来もひっくるめて自分を徹底的に研究するということ。
夫、子どもが何を考えているか分からない。
でも自分のことは分かるはず。
自分がその中心にいて、生きている世界の中に、もう一度自分を位置づける。
エッセイとはそんな大変な大冒険をやっていることになります。

〇自分が使おうとしている言葉の出生をいちいち訪ねる大切さを指摘。
自分が書きつける言葉にいちいち責任を持つことが大事です。
観念的ではなく具体的に。理屈ではなく具体的に書きましょう。

〇文章で大事な3つのこと。「誠実さ」「明晰さ」「わかりやすさ」
「明晰さ」とは、自分のものの考え方の展開とか、自分が今、何をやろうとしているのか
しっかり知っているという意味の明晰さです。


作家・井上ひさし『文章読本』から
「なんのために、なにを、どのように書こうとしているのか。
それを必死で考えることが、とりあえず文章の材料になる。
なんのために、なにを、どのように~」

〇ゆっくり過程を楽しみながら進める
エッセイは完成させることが目的ではありません。
どう書いていくか試行錯誤していく行為こそ「書くこと」
日々いろんなことがあるなかで、生きる自分を愛おしむ自分でいることが大切です。

エッセイ塾 3ヶ月ぶりに開く

やはり直接会って話し合う楽しさ、心地よさをヒシヒシと感じました。
生徒さんたちも会場に入るとそれは嬉しそうでした。
ひとりで書くなんて、やっぱり至難の技。休み中に出した宿題が送られてきたのは数人でした。
たぶん私でも書けなかつたかも。書いた方に感謝です。
今号と来月の宿題は、コロナ禍の日々としました。
今私たちが生きている時代は、稀有な時と言えそう。
大震災、リーマンショック、コロナなど。
究極、自分がどうやつてこれからを生きるのか、
直面する事態にどう行動できるか、試された日々でした。
コロナのように大事件となると、報道をなぞるような書き方になりがち。
エッセイでは自分を起点にモノを見るので、それはなし。
なかなかの作品が並び、読み合っていると2時間があっという間。
鳥の生きる様から、自然体で生きることを書いた人、
人とつるむのが嫌いでいつもひとり行動をしていた人は、
いかに自分が人恋しかったか思いしらされたこと、
宣言から自粛解除までの毎日を日記のように書いた人もいました。
自分や家族、周りの思わぬ変化に戸惑いつつ、前向きなのが良かったですね。
この時代をちゃんと書くということから来月も宿題は「自粛はとけたけれど」です。
どんな切り口がでるか楽しみです。

「ウィメンズ・ステージ」49号が出来ました。

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「ウィメンズ・ステージ」49号は今私たちがぶつかつているさまざまな問題に応える特集になっています。ぜひお読み下さい。
6月上旬発行・1冊1000円(税込)
申し込みは編集部まで  office2b@jcom.home.ne.jp

○「あなたへの「エール」は女性で初めて真打ちとなった(同時にもう1人)落語家・古今亭菊千代さん
もっと想像力を持とう、分からないことを知ろうとしないのは罪

○被災地支援として「できることをできるだけプロジェクト」を作って海外まで働きかけて取り組んでいる
プランナー&プロデューサー しおみえりこさん

歌って気分転換 ネット歌声喫茶の勧め

緊急事態宣言の延長で、家での自粛生活が続いています。
宣言が解除した後も、ソーシャルディスタンスで人とのコミュニケーションの取り方に
慎重にならざるを得ません。
外に出ないことで筋肉の衰えが心配されますが、足腰だけでなく喉の筋肉も声を出さないと衰えます。
懐かしい曲のカラオケ動画をお届けします。
名古屋で歌声活動をしているグループが、家でも歌声喫茶の雰囲気を味わって欲しいと作っています。
♪ネットでうたごえ喫茶チャンネル(全曲)

非常時とどう向き合うか 編集長から

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女性誌『ウイメンズ・ステージ』の49号編集さなかのコロナウイルスの感染拡大。
自粛要請に伴って取材は全てキャンセル。依頼原稿も現在の雰囲気と合うのかどうか日々の変化に、 悩みつつの作業を続けています。
私がエッセイを書いている新聞社は発行の中断を余儀なくされ、たった今、
エッセイ塾を開いている公共施設からも5月一杯閉鎖の電話です。
思えば人類史は感染症とのたたかいの繰り返し。

自然保護団体NPO法人「エコロジーオンライン」の上岡理事長が
「新型コロナのまん延は地球破壊が生み出した」と指摘しているように、
自然破壊によってなるべくして起こったもので、我々への警告と受け止めました。

こういうときに試されるのがリーダーシップなのに、安倍政権の後手後手のやり方は情けない。
諸外国の首相の、非常事態への即時の財政支援と合わせた対策とはほど遠く、
いかに国民の実態を知らないかが次々露呈しています。
諸外国の首相は今回のことで大幅に支持率が上がっているのに、安倍首相の支持率は大幅にダウン。
弱い立場への無策はひどすぎます。でも声を上げたことで全国民への10万円支給が決まったり
(これでも相当不足)、企業に非正規労働者に給料補償を認めさせるなど、たたかってこそと実感。
非常時だからこそ、何ができるか、何をしなくてはならないか、
考えて声をあげ、連帯の行動をすべきときだと痛感します。

先日、山梨の読者が桜の盆栽を送ってくれました。祭りが次々なくなる中、
さくら祭りへの出荷がなくなり困っていた業者の桜を、「東京の人はお花見ができなかっただろうから」
と届けてくれたのです。
今日満開となった桜を眺めつつ、あたたかい思いで一杯になりました。

2月のエッセイ塾 

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2月18日のエッセイ塾では文集づくりの完成を祝いました。
みんなの作品をコピーして、各自が思い思いに自分だけの1冊に仕上げて
持ち寄り、お披露目。やり上げた努力を称えて、お菓子と飲み物持参の
祝いとなりました。互いに教え合っての製本。どんな方法にするかはお任せ。

糸を使った和綴じの方は、紙が分厚いため針を何本も折ったとのこと。
奮闘のかいあって綴じがしっかりしている上、細部まできれいで一同感嘆の声。
表紙はいずれも品よく美しいものに仕上がり、熟年ならではの作品になったのではないでしょうか。
驚いたのは有名なお菓子の店の花柄の包装紙を使ったものが、セロハンで覆われていたこと。
どうせならしおりも付けたいねというわけで、まだ挟み込む余裕のある人は入れてみることにしました。
塾で文集を作るのは6冊目。楽しみは他の人の作品をじっくり読めること。切り口や表現の仕方、
言葉の選び方などが参考になるのはもとより、一緒に学ぶ人が抱えているものの大きさを知ることで、
自分の人生を考える機会となるようです。


交流で話すのは「書くことは生きること」。特に年齢を重ねて書くということは、力がいります。
だから本を出版したときはみんなでお祝いをします。並大抵のことではないからです。


読書室 百人一首の女流歌人 歴史の評価はかわる

20200125dokusyositu

3ヶ月に一度の「読書室」で取り上げたのは、
百人一首の女性歌人 式子内親王。
シキシ内親王と読むのかと思っていたのですが、ショクシ内親王らしいです。
一番有名な歌
「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば 忍ぶることのよわりもぞする」
とても情熱的で、恋する気持ちがよくわかる!
と思うのですが、実はこれは「題詠」
本当の気持ちを心情のままに歌にしたものではなく、
あらかじめ与えられた「題」があって、技巧を凝らした歌を作り上げたものなのだそうです。

本当の姿
かつて式子内親王は、自分の感情を表に出さず大人しい女性と思われていたそうです。
「忍ぶ恋」の印象が強いからでしょう。でも、「明月記」などを読んでみると、かなり進歩的で
自分の考えをしっかりもっていた意思の強い女性と思われます。
田渕句美子さんは、そんな新しい女性像を描いています。
式子は文化的サロンの主宰者的存在でもあり、権勢もあり(除目にも関与できる)
情報も多く集まってきていました。
蔵書も多く、彼女の達筆による作品のことが他の記録にも残されていたりします。
歴史の評価は覆される
式子内親王は、女性としては珍しく自分から歌を読みかけたり、内親王という高貴な女性なのに、
臣下の定家が妻を亡くしたときにはたくさんの歌を送ったりもしています。
だから後になって定家とか法然とかの関係を取り沙汰されることになったのです。
通常ではあり得ないようなことをしたのです。
進取の気性をもち、賢い女性だったのでしょう。
今日の話で、新しい魅力的な式子内親王像を浮かべることができました。
コーヒーを飲みながら参加者でおしゃべりしました。
話題は、歴史がどんどん変わっていくことです。
聖徳太子はもう教科書では実在の人でないらしい。
縄文時代にも農耕があったらしい。
・・・・ 私たちが社会科で習ったことは、もう古い知識です。

1月のエッセイ塾 

20200112esseijyuku 1月のエッセイ塾は全員のここ2年近くの作品をまとめた 文集づくりにとりかかりました。
掲載した作品は18本。珠玉の作品です。
「季節の巡りに」「日々のこと」「触れ合い」「つれづれに」
と4つの章を設け てまとめています。
今回は、まためた作品に糸を通す穴を開けるなど途中まで行こない、
2月はそれ ぞれが作成したものを持ち寄り、 軽くおいしいお菓子と飲み物で
完成を祝います。仲間の作品をじっくり読めるのが魅力です。
写真は完成途中の文集。


女性誌『ウィメンズ・ステージ』の瀬谷編集長が講演しました 

sinnsyunnnotudoi 1月22日.婦人団体主催の「新春の集」で講演。テーマは「私が主役の生き方」で、 「人生後半は勇敢でなくてはならない」を副題としました。
この言葉はドイツの小学校に教師をしていた女性のもの。
チェルノブイリ事故の後、子どもたちは事実を知る権利があるとして原発をテー マとして子ども向けの小説を出版。

小中学校の副読本として 親子2代に渡って読まれ、ドイツの脱原発の世論を作る礎にもなりました。
日本に来たのは83歳。90歳まで書き続けました。
当日は会場いっぱいで120人が参加。
参加者が悩んでいるのは、「これからをどう生きるか」。
この世の中、いろんな 問題があるものの、それを他人ごとではなく、いかに、
「自分ごと」ととらえられるかが大事と強調しました。
また、「なぜそうなんだろう」といつも疑問に思うこと、大変なことがあっても、
あきらめないことこそ大事だと話しました。
参加者の多くは60代以上。
自分探しなんて言葉があるが、もう探してる場合ではない。
過去に培った豊かな 経験を元に、感性をちゃんと耕して、
モノを言う年代ではなかろうかと問いかけました。
いつも何かを感じられる自分になるには、感性磨くこと、
日々のことにちゃんと耳や眼を向け、匂いにも敏感になることと強調。
講演では、お薦めの作品を全員で朗読してもらったり、クイズも取り入れ、
全員参加型に。
楽しいひとときとなりました。

12月のエッセイ塾 

esseijyuku201912 12月のエッセイ塾は生徒さんの出版パーティを開きました。
前月にも、もうひとりの出版パーティがあり、奮闘が続いています。
エッセイ塾では生徒さんが本をまとめると必ず出版パーティでお祝いします。
一品持ち寄りで。本にまとめるには大変な努力が必要で、その労をねぎらい、
ともに喜ぶことにしています。特に今回の本は、長年胸につかえていた夫婦間のことを赤裸々に描いているだけに
勇気も必要だったようです。
みんなからは自分の家庭、夫婦のことを改めて考えさせられるものになったことや、
今自分が抱えている問題などが率直に次々出され、真剣でいて、あたたかい場となりました。
事情もあってなかなか参加できなかったという人らは「こういう場こそ求めていたところ」と、喜んでいました。
出版パーティには病気などで来れなくなった方にも必ず声をかけていますが、この日も2人参加。
80代後半の方たちですが、文章がうまくて、みなさんの憧れの的。みんなの励みになっています。
1月はここ2年間の作品を文集というか、本にします。製本も自分たちで。
楽しい作業となりそうです。

「ウィメンズ・ステージ」48号が出来ました。

womens-stage48 『ウィメンズ・ステージ』48号ができました
1冊1000円 申し込みは編集部 042-493-0874へ




▽「あなたへのエール」は映画監督の山本洋子さん
55年間も自衛隊演習場に民有地が存在。開拓者の農民の方たちでした。
守り続けている人たちを追っています。

▽天然染めの面白さをも染織家の中村千代さんが紹介

▽出版人の整地といわれる「エディターズミュージアム」代表の荒井きぬ枝さんをインタビュー
命の尊さ、嫌なものは嫌と言い切る大切さを語ります。

▽音楽療法士の小川美穂さん、障害のある方、高齢者の方たちへの音楽の療法の意味を実践的に。

▽発達障害の家族と生きるジュンコ・田中さんの取り組み

▽特集 「今、自分の年齢に思う」

▽好評の『赤毛のアン』についてのコラム
今回は子どもの教育の視点から迫っています。

▽エッセイは書家・森谷明仙さん
沖縄からのコラム等、満載です。

女性作家で楽しむ読書室  高村薫

10月の「女性作家で読む読書室」は高村薫。
時事的なものやサスペンスが多いのですが、今回はある女性が息子に出した
100通もの手紙を駆使した『晴子・情歌』を主に取り上げました。


主人公が生まれた時代は戦争ただ中。
5・15事件等不穏な空気のころで、ひとりの女性が10代である富豪の家に下働きに出て家族を養いつつも、
向学心を強く持ち、凛として志を揺るがすことなく生きていく姿は、
あの時代を思うと特別な存在のような気がします。
働く家の主人の子を身ごもり、その家で育てていくのも、
当時としては特別な出来事ではなかったのでしょうが、
卑屈にならずに、自分をきちんと持ち、よく生き抜いていることに胸を打たれます。
そんな中でも心を許せる男性がいて、ひそかに生涯慕い続ける思いは、
生きる支えになったのではと感じさせられました。
それにしてもこんな赤裸々なことを息子に伝える母親がいたのですね。

次回の読書室は1月25日(土)。百人一首の式子内親王。新三十六歌仙のひとり。
後白河天皇の皇女。恋多き女性とされています。

10月のエッセイ塾 

10月のエッセイ塾はプロの表現に学びました。
少しでもマネしてみようと交流しました。
いろんな作品から抜粋
「優しさだけはいつも皿小鉢にあふれていた」
「ご飯の熱さと、しその色でピンクに染まった母の手を、母によりかかってながめていると、
ちっちやなほんのおまけをほいと握ってくれる」
「草や花はなぜ自分から動かないのだろう。なぜ、声を出さないのだろう。
私はいつまでもいつまでも草花の上にかがみこんだり、触ったりして時を過ごした。
道端のたんぽぽから白い液が出ていると、心が痛んだ。私たちに分からない苦しみ方を しているのだろうか。
アリがすれ違いざま立ち止まって何かを話している。大切な打ち合わせに違いない。けれど声が聞こえない。
レンゲ、ナズナ、ヘビにムカデ。 私の周りには命が溢れていた。それらの生き物は音をたてなかったが、
いつもざわめきが感じられた」
「物によくぶつかるようになった。どうやら気持ちの動きと動作の間にズレが生じるらしい。
気持ちばかり先行し、体の動きが追い付かない。
だから避けたつもりの身体の残りが何かにぶつかり、よけたはずの動作の遅れが衝突を生む」

自分が感じていることを、よく表現していますね。
次回は、作品を文集にまとめる作業をしていきます。

9月のエッセイ塾 

9月のエッセイ塾は生徒さんたちの宿題を読みあいました。
全員が宿題「手紙」を書いてきていて、読みあい、批評しあっていると2時間が経ってしまい、
資料に基づいた勉強はサラッとして終わりました。嬉しいことです。
年末には、全員の作品を1冊の文集に仕上げる予定。製本はそれぞれ。
なかなか面白いものが出来上がります。

今回の勉強り要点は以下

1、原稿を見ての感想
◎時系列は避ける
◎「作品をつくる」という視点をもって。日記ではない
◎テーマはひとつ。たくさんは不要
◎自分の感じ方は大切なんだと納得して、ブレないで
◎論文ではない、自分を必ず登場させよう今の私でいいのだと自信を持つ
◎ポジティブに。人生はプラス思考でこそと心得て
◎エッセイは懺悔するためのものではない

2、「手紙」を書くときの注意
対象への思いが強いこと。ハッとするエピソードがあること。温かい目、愛しい気持ちで見つめていけること

3、自分なりの変化球が大事
自分のいいところが分からないままなんとなく書いているのでは、ステップアップはちょっときつい。大切な自分をちゃんと見つめることから始まると心得て

4、指紋のようにその人だけに与えられた人生がある

5、ペンは飴のごとく
温かい飴は自由自在に加工できる。自分をつくろったり、欺いたり、厚化粧を施すことも可能。
しかし、それは冷静なもうひとりのあなたの猛反発を受けることになる自分の考え、感じ方、思いを、誤解されることなく伝えられることも妙味のひとつと心得て

エッセイ塾 出版パーティー

esseijyukuparty20190820 エッセイ塾で出版パーティを開きました。
8月20日、3冊目の本『十月の朝顔』を書いた
Yさん(84)の出版を、
一品持ち寄り で祝いました。塾では出版パーティには、
体調などでやむなくやめていった方などに必ず声をかけ、
一緒に祝いますが、今回も煮物や漬物等を手に
駆け付けてくれました。さらに今回は最近ご無沙汰だった方たちも
仕事を早めに切り上げてきてくれるなど、
温かさいっぱいの集まりとなりました。Yさんが事前に全員に本を送付。
2回も読んだ人も。紅茶で乾杯してひとしきりお 腹が満たされると、感想が続きます。
「いろんなテーマがあってすごい」「擬人化がうまいよね」と、嬉しい声。
本当にYさんの作品は読みごたえがありました。
虫などで疑問が出ると図書館で図鑑などで調べたり、興味は体の仕組みから宇宙まで。
エッセイというと小さくテーマがまとまりがちですが、広くモノを見る力は学ぶところ多々です。
Yさんは必ず戦争のことを本に入れていて、「二度と戦争はいや。
今の時代、以前の雰囲気に似ている気がする」と不安も。
ひとしきり、 今の時代をどう見るか、私たちは何をしたらいいのかと話が熱く盛り上がりまし た。
結局、黙っていないで声を上げること、思いを書いていこうということに。
だからエッセイ塾で学ぶんだよねと納得する顔、顔。いいひとときでした。

8月のエッセイ塾 プロに学ぶ

8月のエッセイ塾はプロの作品を学びました。
向田邦子の『「無口な手紙』は心に残る手紙です。戦争末期に、まだ文字の書けない末の妹が
父あてに出した何通かの手紙のことを書いています。
疎開する妹に父が託したのは、自分への宛名を書いたハガキ。
「元気な時は大きなマルを書いて、1日1通必ず出すように」といってきかせます。
1通目はハガキからはみ出すほどの大マルが、 赤えんぴつで書いてありました。
ところが、次の日からマルは急激に小さくなり、夕方、勤めから帰って来ると父 は
ゲートルを放り出すようにして上がり、茶の間に駆け込んでハガキを見ていま した。
薄い勢いの悪い小さなマルを、父は何も言わずに見ています。
マルはやがてバツになり,バツのハガキも来なくなりました。妹は 百日咳で寝込んでしまったのです。
母が迎えに行き、やせ細った妹が帰ってきた時父は、裸足で飛び出し、
妹を抱え込むようにして号泣したのでした。「私は大人の男が声をたてて泣くのを初めて見た」
と締 めくくられています。
 淡々とした日常から大事なことをどのようにすくいとるかを教えてくれます。
ただ事実を羅列するのではなく、ちゃんと裏に濃い思いがたっぷりあるから、胸を打ちます。
手紙のやりとりは文学になります。
書かれている内容を伝えるのが文章ですが、書かれていることだけしか伝わらな い文章はつまりません。
エッセイのような短い文章で読者に強い印象を与える時、 読者にいろんな思いを抱かせる必要があります。
読者が自由に想像の羽根を伸ば せること、人生について考えさせる文章、「なるほど、そうだな」と、
納得させる文章を書いていきましょう。
宿題は「手紙」としました。

女性作家で楽しむ読書室  和泉式部

dokusyoshitu20190727 7月27日の「女性作家で楽しむ読書室」は、和泉式部の3回目でした。
和泉式部は10人もの作家が取り上げて出版。今回は馬場あき子氏の
『和泉式部』、 諸田玲子氏の『今、ひとたびの、和泉式部』を中心に行ないました。
その前に紹介されたのが『殴り合う貴族たち』等の本。
平安時代は優雅に和歌がやり取りされ た感じで見ていましたが、
現在と同じく格差社会。権力をかさに藤原道長ら有名貴族の凶悪事件が
暴かれていて、その残虐たるやおぞましいもの。
そんな男社会で、理不尽なことに出会いつつも、自分の感情を率直に歌い続けた和泉式部の姿は
圧巻でした。それも、仕えた彰子の人間性に支えられたともいえます。
彰子は、妃になるためだけに育てられ、当初は父道長の言いなりでしたが、
あらゆることに疑問を持ち始め、毅然と反発するようになり、
誰にも依存されずに自立した女性になっていきます。
その強さに触発されたようでもあります。
それにしても時代が現代とあまりに似ていることに参加者もびっくり。
一部の恵 まれた権力者が牛耳る社会のおぞましさを痛感し、それに抗していく女性のすごさを実感しました。
次回は10月26日(土)
現代の女性作家を取り上げます。

エッセイ塾 新しい本が出ました『10月の朝顔』

jyuugatunoasa エッセイ塾の生徒さんが出版しました。
題名は「10月の朝顔」
日々、感じたことや、家族のこと、自分の体のこと、戦中のことと、話題は多彩です。
書いたのは84歳の方。
考え方がとても柔軟で、 疑問に感じたことはすぐ図書館や図鑑で学び、
それを自分のモノにして作品に取り入れています。
庭の害虫かと思った虫を、図鑑で調べて役割を納得すると、
むしろ生き易いように葉に乗せてやったり、体の仕組みをじっくり勉強して、おかずがどう消化されて行くのか、
食べ物に○○ちゃんと名前をつけて追ってみたり。
それはユニーク。
普通に思うことと違う角度でモノを見るやり方は圧巻です。
出版は3冊目です。
8月のエッセイ塾では生徒さん全員の一品持ちよりで出版パーティーを開きます。
塾では出版したらみんなで批評し合い、頑張ったことをうんと讃えています。すごいことですから。
いつもすごい料理が並びます。

平和を考える「広島の旅」のお誘い

音楽は心をいやします オペラミニコンサート

opera1 opera2

参加者は20名以上。満員の盛況でした。 水野裕子さんは歌劇団に所属して、数々のオペラに参加する一方で声楽教室で指導もされています。 ギター伴奏をしてくださった井上仁一郎さんも、海外での研鑽を積まれた気鋭のギタリストです。
演奏会が始まる前から、井上さんが調弦のためギターをつま弾きます。
もうそのときから空間が変化します。会が始まり、ギターの伴奏に水野さんの歌唱が始まると
部屋の中全体が音楽に包まれます。伸びやかな声が上がったり下がったり、
それに絶妙にギターの旋律が絡みつくようです。どれも、テレビやCMで使われて耳になじみの曲が
選曲されていたのもうれしいことでした。演奏が終わってから、お二人に質問をする時間もとりました。
外国語のオペラの勉強の方法や、ギターの弦についてなど私たちにわかりやすく応えてくださいました。
一人の方の「私これがどうしても聞きたい!」というリクエストに応えて曲のサービスまでありました。
狭くて条件としては良い会場とは言えませんが、アットホームで暖かい対話のできた会になりました。
お二人のこれからのご活躍を応援したいという気持ちになりました。

inoue 西国分寺で6月23日に井上仁一郎さんのコンサートがあります。
参加者で是非とも聞きに行きたいという方がいて
チケットの取り置きをお願いしました。
ご希望の方は「ステージ・刻」までお問い合わせください。

お正月を迎える準備 「書を楽しむ」 

syowotanoshimu20181221

書で楽しむ…今年最後の12月21日は、羽子板や小さな屏風に描きました。
お正月を迎えるにあたって、飾りになるものをと指導してくれる
森谷明仙さんの提案で、楽しみました。
まずは墨をすりながら、自分の「ひとこと」を選択。
今の心境を表すひとことを選んで練習し、いざ本番。
そうなるとなかなかうまく はいかないのですが、
味のある作品が仕上がり、逸品が完成しました。

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