7月のエッセイ塾 「コロナ禍の今」を書き留めました

7月の塾は、コロナ禍の今を身近な問題としてどう描くか勉強しました。
例として紹介したのは次の文
「平和な時代には自分のことだけ考えて生きていればよかった。社会がある程度 まともであれば人は自由に人生を生きればいい。
でも社会が限度を超えて壊れていくとき、自分がいかに社会の影響下で生きているかに気付いた。 自分だけ自由に平和に生きることなど不可能だ。
今こそ個々が社会のために行動するしかない。
その選択が自分の人類の未来を決めるのだ、なんてね」
 エッセイは今を生きる自分を表現するもの。社会と切り離しては書けません。
その視点こそが書く眼となります。

〇エッセイとは、過去も現在も将来もひっくるめて自分を徹底的に研究するとい うこと。
夫、子どもが何を考えているか分からない。
でも自分のことは分かるはず。
自分がその中心にいて、生きている世界の中に、もう一度自分を位置づける。
エッセイとはそんな大変な大冒険をやっていることになります。

〇自分が使おうとしている言葉の出生をいちいち訪ねる大切さを指摘。
自分が書きつける言葉にいちいち責任を持つことが大事です。
観念的ではなく具体的に。理屈ではなく具体的に書きましょう。

〇文章で大事な3つのこと。「誠実さ」「明晰さ」「わかりやすさ」
「明晰さ」とは、自分のものの考え方の展開とか、自分が今、何をやろうとし ているのかしっかり知っているという意味の明晰さです。

作家・井上ひさし『文章読本』から
「なんのために、なにを、どのように書こうとしているのか。それを必 死で考えることが、とりあえず文章の材料になる。なんのために、な にを、どのように〜」

  〇ゆっくり過程を楽しみながら進める
エッセイは完成させることが目的ではありません。
どう書いていくか試行錯誤していく行為こそ「書くこと」
日々いろんなことがあるなかで、生きる自分を愛おしむ自分でいることが大切です。

エッセイ塾 3ヶ月ぶりに開く

やはり直接会って話し合う楽しさ、心地よさをヒシヒシと感じました。
生徒さんたちも会場に入るとそれは嬉しそうでした。
ひとりで書くなんて、やっぱり至難の技。休み中に出した宿題が送られてきたのは数人でした。
たぶん私でも書けなかつたかも。書いた方に感謝です。
今号と来月の宿題は、コロナ禍の日々としました。
今私たちが生きている時代は、稀有な時と言えそう。
大震災、リーマンショック、コロナなど。
究極、自分がどうやつてこれからを生きるのか、 直面する事態にどう行動できるか、試された日々でした。

コロナのように大事件となると、報道をなぞるような書き方になりがち。
エッセイでは自分を起点にモノを見るので、それはなし。
なかなかの作品が並び、読み合っていると2時間があっという間。
鳥の生きる様から、自然体で生きることを書いた人、人とつるむのが嫌いでいつもひとり行動をしていた人は、 いかに自分が人恋しかったか思いしらされたこと、宣言から自粛解除までの毎日を日記の ように書いた人もいました。
自分や家族、周りの思わぬ変化に戸惑いつつ、前向きなのが良かったですね。
この時代をちゃんと書くということから来月も宿題は「自粛はとけたけれど」です。
どんな切り口がでるか楽しみです。

「ウィメンズ・ステージ」49号が出来ました。

「ウィメンズ・ステージ」49号は今私たちがぶつかつているさまざまな問題に応える特集になっています。ぜひお読み下さい。
6月上旬発行・1冊1000円(税込)
申し込みは編集部まで  office2b@jcom.home.ne.jp

○「あなたへの「エール」は女性で初めて真打ちとなった(同時にもう1人)落語家・古今亭菊千代さん
  もっと想像力を持とう、分からないことを知ろうとしないのは罪
○被災地支援として「できることをできるだけプロジェクト」を作って海外まで働きかけて取り組んでいる
 プランナー&プロデューサー しおみえりこさん
○94歳の手編み人形作家の柿原満寿恵さんの暮らしぶりは驚きますよ。
○「音楽は魂の食べ物」と、夫のヴァイオリ二ストの夫と演奏活動をすすめる森明美さん
○必読 「新型コロナから今を考える-パンデミックを生きる指針」
○ドキュメント・私 なかなか乗り越えられない女性の古い因習を
○特集は 「私の断捨離」と「移住して今」
○手記「加害恐怖の息子と生きて」
○『赤毛のアン』から学ぶ--困難に立ち向かう勇気とハッピーになる方法

歌って気分転換 ネット歌声喫茶の勧め

緊急事態宣言の延長で、家での自粛生活が続いています。
宣言が解除した後も、ソーシャルディスタンスで人とのコミュニケーションの取り方に慎重にならざるを得ません。
外に出ないことで筋肉の衰えが心配されますが、足腰だけでなく喉の筋肉も声を出さないと衰えます。
懐かしい曲のカラオケ動画をお届けします。
名古屋で歌声活動をしているグループが、家でも歌声喫茶の雰囲気を味わって欲しいと作っています。
♪ネットでうたごえ喫茶チャンネル(全曲)_

非常時とどう向き合うか 編集長から

女性誌『ウイメンズ・ステージ』の49号編集さなかのコロナウイルスの感染拡大。
自粛要請に伴って取材は全てキャンセル。依頼原稿も現在の雰囲気と合うのかどうか日々の変化に、 悩みつつの作業を続けています。
私がエッセイを書いている新聞社は発行の中断を余儀なくされ、たった今、 エッセイ塾を開いている公共施設からも5月一杯閉鎖の電話です。
思えば人類史は感染症とのたたかいの繰り返し。
自然保護団体NPO法人 「エコロジーオンライン」の上岡理事長が「新型コロナのまん延は 地球破壊が生み出した」と指摘しているように、自然破壊によってなるべくして起こったもので、 我々への警告と受け止めました。
こういうときに試されるのがリーダーシップなのに、安倍政権の後手後手のやり方は情けない。
諸外国の首相の、非常事態への即時の財政支援と合わせた対策とはほど遠く、 いかに国民の実態を知らないかが次々露呈しています。諸外国の首相は今回のこ とで大幅に支持率が上がっているのに、安倍首相の支持率は大幅にダウン。
弱い立場への無策はひどすぎます。でも声を上げたことで全国民への10万円支給が決まったり (これでも相当不足)、企業に非正規労働者に給料補償を認めさせるなど、たたかってこそと実感。
非常時だからこそ、何ができるか、何をしなくてはならないか、考えて声をあげ、連帯の行動をすべきときだと痛感します。
先日、山梨の読者が桜の盆栽を送ってくれました。祭りが次々なくなる中、 さくら祭りへの出荷がなくなり困っていた業者の桜を、「東京の人はお花見ができなかっただろうから」 と届けてくれたのです。
今日満開となった桜を眺めつつ、あたたかい思いで一杯になりました。

2月のエッセイ塾 

2月18日のエッセイ塾では文集づくりの完成を祝いました。
みんなの作品をコピーして、各自が思い思いに自分だけの1冊に仕上げて持ち寄 り、お披露目。やり上げた努力を称えて、お菓子と飲み物持参の祝いとなりまし た。
互いに教え合っての製本。どんな方法にするかはお任せ。
糸を使った和綴じの方 は、紙が分厚いため針を何本も折ったとのこと。
奮闘のかいあって綴じがしっかりしている上、細部まできれいで一同感嘆の声。
表紙はいずれも品よく美しいものに仕上がり、熟年ならではの作品になったのではないでしょうか。
驚いたのは有名なお菓子の店の花柄の包装紙を使ったものが、セロハンで覆われていたこと。
どうせならしおりも付けたいねというわけで、まだ挟み込む余裕のある人は入れてみることにしました。
塾で文集を作るのは6冊目。楽しみは他の人の作品をじっくり読めること。切り口や表現の仕方、言葉の選び 方などが参考になるのはもとより、一緒に学ぶ人が抱えているものの大きさを知 ることで、自分の人生を考える機会となるようです。

交流で話すのは「書くことは生きること」。特に年齢を重ねて書くということは、 力がいります。
だから本を出版したときはみんなでお祝いをします。並大抵のこ とではないからです。

読書室 百人一首の女流歌人 歴史の評価はかわる 

3ヶ月に一度の「読書室」で取り上げたのは、百人一首の女性歌人 式子内親王。
シキシ内親王と読むのかと思っていたのですが、ショクシ内親王らしいです。
一番有名な歌
「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば 忍ぶることのよわりもぞする」
とても情熱的で、恋する気持ちがよくわかる!
と思うのですが、実はこれは「題詠」
本当の気持ちを心情のままに歌にしたものではなく、あらかじめ与えられた 「題」があって、技巧を凝らした歌を作り上げたものなのだそうです。
本当の姿
かつて式子内親王は、自分の感情を表に出さず大人しい女性と思われていたそうです。
「忍ぶ恋」の印象が強いからでしょう。
でも、「明月記」などを読んでみると、かなり進歩的で自分の考えをしっかりもっていた意思の強い女性と思われます。
田渕句美子さんは、そんな新しい女性像を描いています。
式子は文化的サロンの主宰者的存在でもあり、権勢もあり(除目にも関与できる)情報も多く集まってきていました。
蔵書も多く、彼女の達筆による作品のことが他の記録にも残されていたりします。
歴史の評価は覆される
式子内親王は、女性としては珍しく自分から歌を読みかけたり、内親王という高貴 な女性なのに、臣下の定家が妻を亡くしたときにはたくさんの歌を送ったりもしています。
だから後になって定家とか法然とかの関係を取り沙汰されることになったのです。
通常ではあり得ないようなことをしたのです。
進取の気性をもち、賢い女性だったのでしょう。
今日の話で、新しい魅力的な式子内親王像を浮かべることができました。
コーヒーを飲みながら参加者でおしゃべりしました。
話題は、歴史がどんどん変わっていくことです。
聖徳太子はもう教科書では実在の人でないらしい。
縄文時代にも農耕があったらしい。
・・・・ 私たちが社会科で習ったことは、もう古い知識です。

1月のエッセイ塾 

1月のエッセイ塾は全員のここ2年近くの作品をまとめた 文集づくりにとりかかりました。
掲載した作品は18本。珠玉の作品です。
「季節の巡りに」「日々のこと」「触れ合い」「つれづれに」と4つの章を設け てまとめています。
今回は、まためた作品に糸を通す穴を開けるなど途中まで行こない、2月はそれ ぞれが作成したものを持ち寄り、軽くおいしいお菓子と飲み物で完成を祝います。 仲間の作品をじっくり読めるのが魅力です。
写真は完成途中の文集。

女性誌『ウィメンズ・ステージ』の瀬谷編集長が講演しました 

1月22日.婦人団体主催の「新春の集」で講演。テーマは「私か主役の生き方」で、 「人生後半は勇敢でなくてはならない」を副題としました。
この言葉はドイツの小学校に教師をしていた女性のもの。
チェルノブイリ事故の後、子どもたちは事実を知る権利があるとして原発をテー マとして子ども向けの小説を出版。
小中学校の副読本として 親子2代に渡って読まれ、ドイツの脱原発の世論を作る礎にもなりました。
日本に来たのは83歳。90歳まで書き続けました。
当日は会場いっぱいで120人が参加。
参加者が悩んでいるのは、「これからをどう生きるか」。この世の中、いろんな 問題があるものの、それを他人ごとではなく、いかに、「自分ごと」ととらえられるかが大事と強調 しました。
また、「なぜそうなんだろう」といつも疑問に思うこと、大変なこと があっても、あきらめないことこそ大事だと話しました。
参加者の多くは60代以上。
自分探しなんて言葉があるが、もう探してる場合ではない。過去に培った豊かな 経験を元に、感性をちゃんと耕して、モノを言う年代ではなかろうかと問いかけ ました。
いつも何かを感じられる自分になるには、感性磨くこと、日々のことにちゃんと 耳や眼を向け、匂いにも敏感になることと強調。
講演では、お薦めの作品を全員で朗読してもらったり、クイズも取り入れ、全員 参加型に。楽しいひとときとなりました。

12月のエッセイ塾 

12月のエッセイ塾は生徒さんの出版パーティを開きました。
前月にも、もうひとりの出版パーティがあり、奮闘が続いています。
エッセイ塾では生徒さんが本をまとめると必ず出版パーティでお祝いします。
一品持ち寄りで。本にまとめるには大変な努力が必要で、その労をねぎらい、とも に喜ぶことにしています。
特に今回の本は、長年胸につかえていた夫婦間のことを赤裸々に描いているだけ に勇気も必要だったようです。
みんなからは自分の家庭、夫婦のことを改めて考 えさせられるものになったことや、今自分が抱えている問題などが率直に次々出 され、真剣でいて、あたたかい場となりました。
事情もあってなかなか参加できなかったという人らは「こういう場こそ求めていたところ」と、喜んでいました。
出版パーティには病気などで来れなくなった方にも必ず声をかけていますが、こ の日も2人参加。80代後半の方たちですが、文章がうまくて、みなさんの憧れの 的。みんなの励みになっています。
1月はここ2年間の作品を文集というか、本にします。製本も自分たちで。
楽しい作業となりそうです。

「ウィメンズ・ステージ」48号が出来ました。

『ウィメンズ・ステージ』48号ができました
1冊1000円 申し込みは編集部 042-493-0874へ

▽「あなたへのエール」は映画監督の山本洋子さん
55年間も自衛隊演習場に民有地が存在。開拓者の農民の方たちでした。守り続けている人たちを追っています。
▽天然染めの面白さをも染織家の中村千代さんが紹介
▽出版人の整地といわれる「エディターズミュージアム」代表の荒井きぬ枝さんをインタビュー
命の尊さ、嫌なものは嫌と言い切る大切さを語ります。
▽音楽療法士の小川美穂さん、障害のある方、高齢者の方たちへの音楽の療法の意味を実践的に。
▽発達障害の家族と生きるジュンコ・田中さんの取り組み
▽特集 「今、自分の年齢に思う」
▽好評の『赤毛のアン』についてのコラム
今回は子どもの教育の視点から迫っています。
▽エッセイは書家・森谷明仙さん
沖縄からのコラム等、満載です。

女性作家で楽しむ読書室  高村薫

10月の「女性作家で読む読書室」は高村薫。
時事的なものやサスペンスが多いのですが、今回はある女性が息子に出した100通もの手紙を駆使した『晴子・情歌』 を主に取り上げました。

主人公が生まれた時代は戦争ただ中。
5・15事件等不穏な空気のころで、ひとりの女性が10代である富豪の家に下働きに出て家族を養いつつも、 向学心を強く持ち、凛として志を揺るがすことなく生きていく姿は、あの時代を思うと特別な存在のような気がします。
働く家の主人の子を身ごもり、その家で育てていくのも、当時としては特別な出来事ではなかったのでしょうが、 卑屈にならずに、自分をきちんと持ち、よく生き抜いていることに胸を打たれます。
そんな中でも心を許せる男性がいて、ひそかに生涯慕い続ける思いは、生きる支えになったのではと感じさせられました。
それにしてもこんな赤裸々なことを息子に伝える母親がいたのですね。

次回の読書室は1月25日(土)。百人一首の式子内親王。新三十六歌仙のひとり。
後白河天皇の皇女。恋多き女性とされています。

10月のエッセイ塾 

10月のエッセイ塾はプロの表現に学びました。
少しでもマネしてみようと交流しました。
いろんな作品から抜粋
「優しさだけはいつも皿小鉢にあふれていた」
「ご飯の熱さと、しその色でピンクに染まった母の手を、母によりかかってなが めていると、ちっちやなほんのおまけをほいと握ってくれる」
「草や花はなぜ自分から動かないのだろう。なぜ、声を出さないのだろう。私はい つまでもいつまでも草花の上にかがみこんだり、触ったりして時を過ごした。道端 のたんぽぽから白い液が出ていると、心が痛んだ。私たちに分からない苦しみ方を しているのだろうか。アリがすれ違いざま立ち止まって何かを話している。大切な 打ち合わせに違いない。けれど声が聞こえない。レンゲ、ナズナ、ヘビにムカデ。 私の周りには命が溢れていた。それらの生き物は音をたてなかったが、いつもざわ めきが感じられた」
「物によくぶつかるようになった。どうやら気持ちの動きと動作の間にズレが生 じるらしい。気持ちばかり先行し、体の動きが追い付かない。だから避けたつもり の身体の残りが何かにぶつかり、よけたはずの動作の遅れが衝突を生む」

自分が感じていることを、よく表現していますね。

次回は、作品を文集にまとめる作業をしていきます。

9月のエッセイ塾 

9月のエッセイ塾は生徒さんたちの宿題を読みあいました。
全員が宿題「手紙」を書いてきていて、読みあい、批評しあっていると2時間が 経ってしまい、資料に基づいた勉強はサラッとして終わりました。嬉しいことで す。年末には、全員の作品を1冊の文集に仕上げる予定。製本はそれぞれ。なかなか 面白いものが出来上がります。

今回の勉強り要点は以下
 1、原稿を見ての感想
◎時系列は避ける
◎「作品をつくる」という視点をもって。日記ではない
◎テーマはひとつ たくさんは不要
◎自分の感じ方は大切なんだと納得して、ブレないで
◎論文ではない、自分を必ず登場させよう 今の私でいいのだと自信を持つ
◎ポジティブに 人生はプラス思考でこそと心得て
◎エッセイは懺悔するためのものではない

 2、「手紙」を書くときの注意
対象への思いが強いこと。ハッとするエピソードがあること。温かい目、愛しい気持ちで見つめていけること

 3、自分なりの変化球が大事
自分のいいところが分からないままなんとなく書いているのでは、ステップアップはちょっときつい。 大切な自分をちゃんと見つめることから始まると心得て

 4、指紋のようにその人だけに与えられた人生がある

 5、ペンは飴のごとく
温かい飴は自由自在に加工できる。自分をつくろったり、欺いたり、厚化粧を施すことも可能。 しかし、それは冷静なもうひとりのあなたの猛反発を受けることになる自分の考え、 感じ方、思いを、誤解されることなく伝えられることも妙味のひとつと心得て

エッセイ塾 出版パーティー

エッセイ塾で出版パーティを開きました。
8月20日、3冊目の本『十月の朝顔』を書いたYさん(84)の出版を、一品持ち寄り で祝いました。
塾では出版パーティには、体調などでやむなくやめていった方な どに必ず声をかけ、一緒に祝いますが、今回も煮物や漬物等を手に駆け付けてく れました。
さらに今回は最近ご無沙汰だった方たちも仕事を早めに切り上げてき てくれるなど、温かさいっぱいの集まりとなりました。
Yさんが事前に全員に本を送付。2回も読んだ人も。
紅茶で乾杯してひとしきりお 腹が満たされると、感想が続きます。
「いろんなテーマがあってすごい」「擬人 化がうまいよね」と、嬉しい声。
本当にYさんの作品は読みごたえがありました。
虫などで疑問が出ると図書館で図鑑などで調べたり、興味は体の仕組みから宇宙 まで。エッセイというと小さくテーマがまとまりがちですが、広くモノを見る力 は学ところ多々です。
Yさんは必ず戦争のことを本に入れていて、「二度と戦争 はいや。今の時代、以前の雰囲気に似ている気がする」と不安も。
ひとしきり、 今の時代をどう見るか、私たちは何をしたらいいのかと話が熱く盛り上がりまし た。
結局、黙っていないで声を上げること、思いを書いていこうということに。 だからエッセイ塾で学ぶんだよねと納得する顔、顔。
いいひとときでした。

8月のエッセイ塾 プロに学ぶ

8月のエッセイ塾はプロの作品を学びました。
向田邦子の『「無口な手紙』は心に残る手紙です。戦争末期に、まだ文字の書け ない末の妹が父あてに出した何通かの手紙のことを書いています。
疎開する妹に父が託したのは、自分への宛名を書いたハガキ。
「元気な時は大きなマルを書いて、1日1通必ず出すように」 といってきかせます。1通目はハガキからはみ出すほどの大マルが、 赤えんぴつで書いてありました。
ところが、次の日からマルは急激に小さくなり、夕方、勤めから帰って来ると父 はゲートルを放り出すようにして上がり、茶の間に駆け込んでハガキを見ていま した。薄い勢いの悪い小さなマルを、父は何も言わずに見ています。
マルはやがてバツになり,バツのハガキも来なくなりますた。妹は 百日咳で寝込んでしまったのです。母が迎えに行き、やせ細っ た妹が帰ってきた時父は、裸足で飛び出し、妹を抱え込むように して号泣したのでした。「私は大人の男が声をたてて泣くのを初めて見た」と締 めくくられています。
 淡々とした日常から大事なことをどのようにすくいとるかを教えてくれます。
ただ事実を羅列するのではなく、ちゃんと裏に濃い思いがたっぷりあるから、胸 を打ちます。

手紙のやりとりは文学になります。
書かれている内容を伝えるのが文章ですが、書かれていることだけしか伝わらな い文章はつまりません。
エッセイのような短い文章で読者に強い印象を与える時、 読者にいろんな思いを抱かせる必要があります。読者が自由に想像の羽根を伸ば せること、人生について考えさせる文章、「なるほど、そうだな」と、納得させる文章を書いていきましょう。
宿題は「手紙」としました。

女性作家で楽しむ読書室  和泉式部

7月27日の「女性作家で楽しむ読書室」は、和泉式部の3回目でした。
和泉式部は10人もの作家が取り上げて出版。今回は馬場あき子氏の『和泉式部』、 諸田玲子氏の『今、ひとたびの、和泉式部』を中心に行ないました。
その前に紹介されたのが『殴り合う貴族たち』等の本。
平安時代は優雅に和歌がやり取りされ た感じで見ていましたが、現在と同じく格差社会。
権力をかさに藤原道長ら有名貴族の凶悪事件が暴かれていて、その残虐たるやおぞましいもの。
そんな男社会 で、理不尽なことに出会いつつも、自分の感情を率直に歌い続けた和泉式部の姿 は圧巻でした。
それも、仕えた彰子の人間性に支えられたともいえます。
彰子は、妃になるためだけに育てられ、当初は父・道長の言いなりでしたが、あらゆるこ とに疑問を持ち始め、毅然と反発するようになり、誰にも依存されずに自立した 女性になっていきます。
その強さに触発されたようでもあります。
それにしても時代が現代とあまりに似ていることに参加者もびっくり。
一部の恵 まれた権力者が牛耳る社会のおぞましさを痛感し、それに抗していく女性のすご さを実感しました。
次回は10月26日(土)
現代の女性作家を取り上げます。

エッセイ塾 新しい本が出ました『10月の朝顔』

エッセイ塾の生徒さんが出版しました。
題名は「10月の朝顔」
日々、感じたことや、家族のこと、自分の体のこと、戦中のことと、話題は多彩です。
書いたのは84歳の方。
考え方がとても柔軟で、 疑問に感じたことはすぐ図書館や図鑑で学び、それを自分のモノにして作品に取り入れています。
庭の害虫かと思った虫を、図鑑で調べて役割を納得すると、むしろ生き易いように葉に乗せてやったり、 体の仕組みをじっくり勉強して、おかずがどう消化されて行くのか、食べ物に○○ちゃんと名前をつけて 追ってみたり。
それはユニーク。
普通に思うことと違う角度でモノを見るやり方は圧巻です。
出版は3冊目です。
8月のエッセイ塾では生徒さん全員の一品持ちよりで出版パーティーを開きます。
塾では出版したらみんなで批評し合い、頑張ったことをうんと讃えています。すごいことですから。
いつもすごい料理が並びます。

「ウィメンズ・ステージ」47号が出来ました。

「ウィメンズ・ステージ」47号が出来ました
1冊1000円 申し込みは編集部 042-493-0874へ
今号も考えさせられることが多い取材でした。
○吉本の芸人・おしどりマコさんは原発事故の報道に疑問を持ち、本当のことを知りたいと東電の記者会見に500回も参加した方。
「 おかしいことには知りたがり屋でいてほしい、怒りン坊でいてほしい」と話しています。
○生まれつき車椅子の安積さん。「人はひとりひとり存在する価値がある」と、差別について赤裸裸に話してくれました。
当たり前と思っていたことがなんと、ゆがんでいたことかと、考えさせられます。

○元朝日新聞記者の元慰安婦の証言を伝える記事が捏造だと攻撃され、裁判で闘われていますが、それをずっと取材している北海道新聞記者・長谷川綾さんをインタビュー。 報道とは何か、強く考えさせられます。

○「赤毛のアン」を、フェミニズムから問うてみた記事は、今に生きる私たちにいろんな示唆をしてくれます

○古典はいかが。小野小町、和泉式部の「素顔」に迫りました。びっくりすることがありましたよ。

平和を考える「広島の旅」のお誘い

音楽は心をいやします オペラミニコンサート








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参加者は20名以上。満員の盛況でした。
水野裕子さんは歌劇団に所属して、数々のオペラに参加する一方で声楽教室で指導もされています。
ギター伴奏をしてくださった井上仁一郎さんも、海外での研鑽を積まれた気鋭のギタリストです。
演奏会が始まる前から、井上さんが調弦のためギターをつま弾きます。
もうそのときから空間が変化します。
会が始まり、ギターの伴奏に水野さんの歌唱が始まると部屋の中全体が音楽に包まれます。
伸びやかな声が上がったり下がったり、それに絶妙にギターの旋律が絡みつくようです。
どれも、テレビやCMで使われて耳になじみの曲が選曲されていたのもうれしいことでした。
演奏が終わってから、お二人に質問をする時間もとりました。
外国語のオペラの勉強の方法や、ギターの弦についてなど私たちにわかりやすく応えてくださいました。
一人の方の「私これがどうしても聞きたい!」というリクエストに応えて曲のサービスまでありました。
狭くて条件としては良い会場とは言えませんが、アットホームで暖かい対話のできた会になりました。
お二人のこれからのご活躍を応援したいという気持ちになりました。

西国分寺で6月23日に井上仁一郎さんのコンサートがあります。 参加者で是非とも聞きに行きたいという方がいてチケットの取り置きをお願いしました。 ご希望の方は「ステージ・刻」までお問い合わせください。

5月のエッセイ塾エッセイは自分の心を写すもの

5月のエッセイ塾は、どうしたらゴツゴツ感が取れる作品になるか。
○谷崎潤一郎氏は「言葉を惜しんで使ふ」と言っています。
書き出し3行が勝負と心得て。初めに読者の心をつかむ。
そのためにはあらゆる努力を惜しむべきではありません。
難渋は覚悟して、エネルギーを注ぎ、あくまでソフトに、スッと入り込める感じを忘れずに。
できるだけ早く「。」を打つ。「だが、〜であるおりから、〜である」はやめること。
○ゴツゴツ感はどうしたら取れるか
書き出しをなめらかに発進することが第一。
音読してみたくなるような文章は、それだけでリズミカルである証拠。
同じ言葉の繰り返し、その、あの、この、という、こと をバッサリ削除すべし。
○具体的エピソードが命と心得て
○こころの中のせりふをどうするか
視覚的効果もねらってひとりごとを独立させる。しかし、地の文がひとりごとといえなくもない。
よくよくの場合をのぞいて、<>は使わないですませたい。

演習
エッセイを書くとは、心が解き放たれることなので、次の言葉を声に出してどうぞ。
〇劣等感の言葉
 「私、本当はできない奴なんです」「本当は役立たずなんです」
「私いつもいじけるの」「本当はめめしいんです」「私、腹黒いんです」
○心の叫びの言葉
「わかってよ。あやまれ。もっと大事にしてよ」「もっと笑って。甘えたいよ」
○命令や禁止を解く言葉
「私は親孝行しなくてもいい」
「メールの返事はしなくていい」
「メールに絵文字つけなくてもいい」
「自分勝手でいい」
「人をねたんでもいい、というかもうねたんでるし」
「約束を破ってもいい」「金をたかってもいい」
「迷惑をかけてもいい」「もめてもいい。人を傷つけてもいい」
「中途半端でいい」「ぜいたくが大好きだ」
○恐怖の言葉
「もめたくない。傷つけられたくない。怒られたくない」
「バカにされたくない。無視されたくない。冷たい人と言われたくない。後悔したくな い」
○欲しかった言葉
「つらかったね」「あなたは幸せになる資格があるのよ」
「ずっと一緒にいようね。気付かなくてごめんね」
「許さなくてもいい。もう怒ってないよ」
「もう我慢しなくていいよ」
○思い込みの言葉
「どうせ嫌われてるし」「どうせ人気者やし」
「ああ、人生チョロイ。アホのふりするの。疲れたわ」
「あー、お金がいっぱいあって困っちゃう」
「私って魅力にあふれてたのね。そんなに尊敬するのやめて。隠しても隠し てもあふれるこの才能、これでも抑えてるのよ」
「一度苦労してみたい。苦労どこかで売ってないかしらん」
「人生なんて小手先でひょい、チョロイもんね」

読書室 和泉式部の魅力

4月27日は百人一首の女性歌人・和泉式部を取り上げました。
なんと彼女を取り上げた小説が8冊もあり、それほど生き方が斬新というか注目されていたのです。
歌のやりとりが興を得ていて、機敏。面白くもあり、ちょっといたずら心もあるとあっては、得難い歌人だったことでしょう。
そのため、うまい歌人とひきもきらずにやりとりをしていたため、藤原道長に「浮かれ女」と陰口をたたかれます が、そんなのなんのその。
「私は私。やりたいようにやる」という意気さえ見えて、立派。
男性社会の平安時代に、自分をちゃんと持って生きた和泉式部を始めて知りました。
次回は7月27日です。どなたでもどうぞ。

3月のエッセイ塾 いいエッセイとは?

〇3月のエッセイ塾は「いいエッセイとは何か」
新しい仲間が増えたので、イチから勉強しました。
「いいエッセイ」とは、中身(内容)があること。次にそれが的確に表現されて いること。ただし、表現は借り物ではなく、自分の表現で。
結局「いいエッセイ」とは、独自の内容と伝わる表現に尽きます。
文章が生きるコツは、うまく書こうとする気持ちを捨てること。
エッセイを書くのが難しいのではなくて、うまいエッセイを書くのが難しいのですから。
自分にしか書けないものがきっとあるはず。
それを書き上げることこそ、書く目的のような気がします。
今月の宿題は擬人化。
時計になったり、傘になったり。
意外にモノに自分の言いたいことを言わせるのは、なかなか面白いもの。
みなさんも挑戦してみてください。

読書室 百人一首の女性歌人 生き方について 

1月26日の「女性作家で楽しむ読書室」は、百人一首の女性歌人です。
女性歌人を取り上げるのは2回目。
21人いますが、彼女たちの生き方、宮中を去っ た後の暮らし等知らないことが多く、初めて知ることに驚きの声がたびたび上が りました。
絶世の美女と言われた「小野小町」が、台頭してきた仏教のいいカモにされ、い かに美人でも果ては悲惨な最期になるとか、あることないこと書物に書かれたこ とを見ると、平安時代の多くの書き物がいかに男性本位であったかつくづく考え させれました。
また小町という名前は美人のことかと思いきや、更衣の下の身分の女性に与えら れた住まいが、布で仕切られただけの廊下で、そこを「まち」と言ったからだと か。だから「小町」ですって。
また「藤原道綱の母」のような子もなしながら夫に振りかえられることもなく、 貧しく暮らす以外にない女性、対照的に「伊勢」等のように一時はもてはやされ たものの、いずれも後はお金も住むところもなく生涯を送った女性が多かったと 知り、男性優位社会だったことを痛感しました。各地に流れた乞食の中には、宮 中を退いた彼女たちもいたようです。
そんな中でも才能を発揮し、毅然と生きた女性がいたことを思うと、そのすごさ に感じ入るばかりでした。
次回は4月27日(土)です。

エッセイ塾 1月の内容 新年会もかねて ことしもよろしく

1月は新年会も兼ねたエッセイ塾でした。
今年のテーマ 「小さな暮らし」。
身近でささいなことに気持ちを寄せること。自分の暮らしに関わるさまざまなことを、ちゃんと見て綴ってみようというわけです。
まずはテーブルに並んだのが手作りのご馳走で交流。
作り方を尋ねつつ、どうやって書き続けているのか、情報交換の場にも。年配の方に学ぶことが大いにあったようです。
年頭に決めおきたいこととして次のことを話しました。
1、自分を語る
伝える言葉は、伝える気持ちが支えている、書くことは考えること・感じること、時代に生きるということを考えて。
2、今を感じる私でいること
好奇心をもつ、知らないことを知ろうとしたい
3、低い視線で書く
「ものごとは上からばかり見ないで、ときにははいつくばって見る。
かっこう悪くても視線を低くすると、別の世界が見えてくるんです」(写真家)
花のあいらしさ、たくましさを知るには、地面に顔を近づけること。白い花びらのつややかさ、花粉の輝き、小さな花の営みを知るにはひざまづき、腹ばいになるしかない。
4、人中心で書かない
人類こそえらいという立場からものを見ると、ほかの生き物が見えなくなる。
自分という人間をできるだけ丁寧に育て、磨き、生きて行く日々に、たっぷり美味しい時間を持つようにしたい。

「ウィメンズ・ステージ」46号が出来ました。

「ウィメンズ・ステージ」46号が出来ました
1冊1000円 申し込みは編集部 042-493-0874へ
○あなたへのエール 元TBSアナウンサー・石井和子さんの朗読への思い
○子どもの居場所づくりをする熟年の男女。国立市に「駄菓子やくにちゃん」登場
○「日本の種子を守る会」の安田節子さんに聞く「種子法廃止のねらい」
○「国境なき医師団」の助産師が見た、紛争地の女性たちの苦悩、10代の少女の妊娠・出産の悲劇
○特集は投稿「今の暮らし、これからの暮らし」
○服飾関係の仕事をする女性や86歳の元教師が語る「学び続けることの大切さ」
○小説『赤毛のアン』の教えるものとは
○現地の女性が語る「沖縄知事選の示すもの」

お正月を迎える準備 「書を楽しむ」 

書で楽しむー今年最後の12月21日は、羽子板や小さな屏風に描きました。
お正月を迎えるにあたって、飾りになるものをと指導してくれる森谷明仙さんの 提案で、楽しみました。
まずは墨をすりながら、自分の「ひとこと」を選択。 今の心境を表すひとことを選んで練習し、いざ本番。そうなるとなかなかうまく はいかないのですが、味のある作品が仕上がり、逸品が完成しました。

エッセイ塾 

11月のエッセイ塾では漢字とかなの使い分け等を学びました。
▽自分で漢字にするか、かなにするか原則をもつこと
一般的に抽象的で広い範囲を表す名詞はかな
こと、ところ、とき
具体的で特定のイメージを持つものは漢字の方がはっきり伝わる
具体的な動作を伴わない動詞はかなにする
▽接続詞
また、しかし、などはかなで書く
接続詞は文と文のつながり方を表すもので、それ自体名詞や動詞のように内容を指し示すものではない。軽く読んでもらっていいのでかなを使う。
ただし、読みやすさを考えて漢字にする場合もある
▽あいまいな「約」「くらい」
「ほど」の方が少しなめらかになる。
競技など数字に厳密さが要求されるもの以外は見当がつけばよい
▽言葉のダブりを避ける
この帽子は私の帽子です→この帽子は私のものです
文を長々と伸ばさない
「文は続くよ、どこまでも」は避けて
また盛り上がらないエッセイをどうするか
素材そのものの良し悪しより、素材の生かし方、テーマの掘り下げ方、表現方法を考えよう
次回12月15日は埼玉・宮沢湖温泉へ。楽しみつつ勉強します。

読書室 篠田節子の描く時代と多彩な人間関係 


篠田節子を取り上げました。ホラー小説が多く、彼女が作家として学んでいた時、 ホラー作品花盛りだったのでは、とのこと。小川洋子などもそうらしいのです。
時代と切り結んだ作品、病巣を見つめたものが多く、それも真っ向から問題を「正当」 な回答として展開するのではなく、独自の視点があり、そんな見方もあるのかと驚かされることが多々ありました。
最先端の技術、科学の知識があこちにちりばめられ、ミステリアスに。
それも普通の家庭や男女が巻き込まれていくのですから、怖いことこの上ありません。
サリン事件の後に発表された「ゴサインタン」は、失踪した妻を探してたどり着いたの は神の山「ゴサインタン」。魂の再生を力強く描きます。原発事故の前にかかれたのが「斉藤家の核弾道」。
「国家主義カースト性」で超管理国家となった日本で、家を政府の策略で追われた斉藤家。
政府の汚いやり方に家族を守るために核弾頭を手に立ち上がるのです。
女性の働き方を取り上げたのが「女たちのジハード」。保険会社に勤める5人のOL。
失望と絶望を繰り返しながら人生を切り開いていきます。
今回取り上げたのは「銀婚式」と「冬の光」。長年連れ添った夫婦が胸に深く抱えている闇を明らかにします。
どう生きたのか、どう生きたいのかを問いかけつつ、人は見えている部分しか分からないものだと教えてくれます。
交流では自分たちの置かれている状況も出され、心の持ち方や考え方について話し合いました。
それにしても篠田節子は、多彩なテーマの作品があり、感動するばかりでした。
次回は1月26日(土)。百人一首の女性歌人を取り上げます。

エッセイ塾 気の利いた言葉セリフを探す

8月のエッセイ塾は 「気の利いたセリフがひとつあればいい」
エッセイに大切なのは言いたい事が分かるように書いてあることだが、読んだ後で印象に残るセリフや文章があるかないかで出来が大きく変わる。
○「決めゼリフ」を最初に決めておくと、とても書きやすくなるのでおすすめ。
 読者に「あっ、そういうことなんだ」と納得させる効果あり。
 そのための勉強の仕方としては、読書が最適だが、本は丹念に読まなくていい
 気の利いたセリフをひとつ見つければ上出来と心得て。
 それに本に過大な期待を求めてはいけないことも知っておこう。
○フランス人はエッセイがうまいと言われる訳
  誰もが思いつくことは書かないみたい。幼いころから普通ではないことだけを求められているためらしい。
 いつも「人と違うことを言うぞ」という訓練をしているとのこと。他人とは違うものを見る角度を常に意識して生活しているので感性が育つ。  他人とは違う角度でものを見るように心がけてみよう。それが自分のエッセイを書く力になる。
○いくらいい話を書いても語彙、語法が足りないとつまらない
 語彙、語法を貯めるには場数を踏むのが一番。
 読書で知らない知識、語彙、語法を記憶の引き出しにストックしておこう。
 ただし、ストックしたものは使っていかないと自分のものにならないことも忘れないで。
 たくさんエッセイを書いていくと、新しい語彙が自分の中にストックされるので、とにかく知った「いいもの」は使いこなしていこう。

読書室 津島佑子の2回目

7月29日の「女性作家で楽しむ読書室」は、津島佑子の2回目。エッセイを取り上げました。
とても正直に気持ちを綴っていることに、まず驚きます。ここまで書いていいの、という気持ちになったりして。
それだけ自分を理解してもらいたい。おかしいことはおかしいと分かってほしいという強い願望があるのでしょう。
常に世の中と対峙し、アイヌの問題、湾岸戦争、東日本大震災など時代を動かす事態に正面からモノを言い、行動する姿は圧巻です。ただ 文章はなかなか難解で、参加者のなかには読み進められない人もいました。
父・太宰治の死については、いつまでもこだわりを持ち、答えが出せないので、「事故死ではなかったか」とか「敗戦直後の混乱期に起こったこと」などと考え続けていたことが書かれています。 講師の重村ヒロミさんは今回の読書室のために、津島佑子が力を入れたアイヌの問題について知りたいと網走まで飛んで行ったと聞き、参加者全員、感動に感動。 知りたい思いをとことん追求する姿勢に学ばされた一日でした。
次回は10月27日土曜です。取り上げる作家は未定。

エッセイ塾 文章の身なりを整える

2018年7月のエッセイ塾は「文章の身なりを整えよう」
まず思っていることを、部品をすべて取り出すように、とりあえず書きますが、必ず推敲をします。
推敲とはも部品の一つひとつを調べて不足する部品を補い、過剰な部品、無関係な部品を取り除き、それぞれの部品を 適切な場所に配置しながら組み立てていくこと。
その作業を進める上で、大切な基準となるのが「エッセイの目的、ねらい」 です。
「そもそも、何の目的で書いているんだっけ」「何を言いたくて書いているのかな」を自問自答し続けること。
「分かりやすいエッセイ」とは「言いたいことが伝わるエッセイ」ですから。

◎整え方のコツのひとつは「語尾」。たいした意味を追加しない言葉を使いがちになり、ムダの有力候補。気を付けて。
もうひとつが「自然な語感」。これが難しい。なんとなく不自然に感じる自分の勘に頼るしかありません。
原則は修飾語を近くに置くこと。大体これで乗りきれるはずですから。
8、9月は好きなプロの作家の作品を持ち寄って学びます。どこに惹かれるのか紹介し合います。

「ウィメンズ・ステージ」45号が出来ました。

この時代にこんなことが、と驚くことを紹介しています。ぜひ一読下さい。
1冊1000円(税込み)ウイメンズ・ステージ編集部まで
  office2b★jcom.home.ne.jp  ★を@に変えてください

内容は皆さんの知りたいこと聞きたいことを編集長が取材してきました。全国皆さんのところに伺います。

○「あなたへのエール」は、是枝監督の映画「誰もしらない」で社会問題となった無戸籍問題を取り上げました。
自身の子どもも無戸籍となり、裁判でたたかった 経済ジャーナリスト・井戸まさえさんへのインタビュー
○子どもの貧困問題がクローズアップされる中で家族で無料塾「猫の足あと」を始めた女性
○表具の伝統の技を現代に活かした装芸画家
○サハリンの残留邦人や水俣病の問題などいろんなことに携わる女性は「出会ったことを私ごととしてとらえたい」と話していました
○特集「いまの私 これからの私」
○著者に会いたいーー『夫に死んでほしい妻たち』の著者にインタビュー
○自然豊かな長野・大鹿村を貫通するリニア新幹線 に村の女性が反対して立ち上がりました
○年齢を重ねると声が出にくくなります。
そこで「声は出るようになる ボイストレーニングで声出す習慣を」として、 シンガーソングライター・ボイストレーナー吉野まりこさんに聞きました

エッセイ塾 新しい方も基本から

2018年6月のエッセイ塾は「エッセイの書き方」 エッセイ塾は新しい方が入ってきたので、基本から。
今回、92歳の女性が仲間に。さらに数か月お休みしていた84歳の方も参加して久々に賑やかになりました。
塾は退会というものはなし。何かあれば休んでいいし、書けないときは書かなくていいことにしています。
生活しているとあれこれあるもの。自由に参加できるのがミソ。
92歳の方はひとり暮し。自分がしっかり「立って」暮すために、ものをしっかり見て考えて書き続けたいとのこと。
こうした先輩の姿は全員の励みとなります。ありがたい。
今回のテーマは「エッセイの書き方」
エッセイを書く人生と書かない人生の違いを出し合い、暮らし方、ものの見方に差が生まれること。
書くことは自分を新たに広げていくことになることを実感。 大切なのは、書き方ではなく、「内容」にあり。「内容」とは、ものごとをどう捉えたか、発見は何かに尽きます。
発見とは、あなたにとっての発見。発見できるように日々自分を耕していきたいですね。
 もうひとつ。ダメの金しばりに合わないでいることも大切。
  ・自分が何か書いたところで、誰も読んでくれるはずがない
  ・ほとんど書いた経験がないため、書く方法が分からない
  ・何も書かないわけにはいかないけれど、書こうと思うことはどれもつまらない

塾ではこうしたことを解きほぐしていきます。
宿題は「今の季節について1本」
季節を描くときは、旬を手許に引き寄せることが大切です。手許に引き寄せるとは、自分の体験から具体的に描くこと。挑戦してみてください。

2018年5月のエッセイ塾は「コトバを考える
人を動かすのはコトバ
どんな素晴らしい発見も、分かりやすく説明するコトバがなければ誰も見向きしない。
コトバを変えるだけで、モノの見方が変わると言われている。
演習としてコピーを考えることにする。
おすすめコピーは「そうだ、京都、行こう」。
京都に、京都へ、ではないし、叫びではない。絶叫して!をつければつけるほど弱くなる。シンプル・イズ・ベスト。自分が「そうだ」と言ってる気分に させてしまう。
いいこと思いついたぞ、という気持ちが隠れている。
ここまでとは言わないまでも、自分で考えてみよう。

例 病院のコピーを考える
「健康とは歩くことー病院まで」病院で治すのではなく、病院まで来る道筋で治そうというもの
「生存率では負けません」
「3軒はしごして、やっぱりここに来た」病院へ行く人はいろいろな病院を回っているということ
「女医です。産婦人科」
他の例
「今日、初めて人と話をした。午後6時のローソン」
コンビニは自動販売機ではないという発見あり
「冷やしますか?」
 コンビニでこう言われたらギョッ。それだけコンビニには温かいものが多いということ
モノを書くとは、結局ひとりでやること。自分と話せる人でないとダメ

読書室 津島佑子 忘れてはならない歴史を直視

スペース「すてーじ・刻」の「女性作家で楽しむ読書室」が4月27日開かれ、津島佑子を取り上げました。
ご本人はそう言われるのをよしとしていなかったそうですが、太宰治の娘です。
何人かが作品を読んで来ていたのですが、話が突然脈絡なく飛ぶ展開に、とまどう人がほとんど。
どう読んでいいか分からないという疑問を持っての参加。
講師の重村ヒロミさんの解説はとても分かりやすく腑に落ちた気持ちになったようです。
津島佑子の若いころが60年安保にあたっていたことから、価値観、女性の生き方が大きく変わる時代を背景 にしていたこともあり、「私は私のやり方で」と、新しい書き方を模索し、挑戦し続けたことが分かりました。
さらに、多くの作品にはアジアで日本が何をしてきたのか、侵略者としての、忘れてはならない歴史を直視すべきだ として取り上げていることも感慨深いものがありました。
湾岸戦争、原発、戦争法などへの反対の行動をしていたことも知り、何を時代の中ですべきかを示してくれた気持ちに。
次回もこの作家を取りあげます。次回は7月28日土曜です。

4月のエッセイ塾はお花見で一作

エッセイ塾では年1回は外へ。目や耳、匂いをとぎすますひとときを味わっています。
4月7日は東京・小金井公園に弁当持参で八重桜を愛でました。
テーマは「季節の中の自分を愛おしむ」。
同じ季節が巡っても受け取る自分は日々変化するもの、
季節は自分の見方で大いに変わるものと心得て、 どこに目が行き、何を嬉しく思い、何を残念に思うのか。
エッセイは日々の自分の 気持ちの変化を映しだすものなので「今の」自分をちゃんと書き込める自分でありたい。
一般的な季節の書き方はタブー。「あなたの季節」を書きましよう。
そのためには「目と耳と鼻で書く」こと。
素材は自分を代弁するもの。よく考えて書きたいものを選択しましょう。
写真は、公園の喫茶店にて。桜吹雪の中勉強

エッセイ塾 3月 言葉の使い方の勉強

▽「の」「も」「に」が続かないように気を付けること。
「は」と「が」を正しく使い分けること。これだけですっきりした文になります。
 特に、主語を強調したいときは「が」を使いましょう。
  例を上げると、「彼は私にこう言いました」→「彼が私にこう言いました」(いろんな人がい る中で、私に言ったのは彼であると、強調できる)
▽「あれ」「これ」「それ」は注意して使いましょう。
注意点はなるべく近くの言葉を指すようにすること。
「これ」「それ」「あれ」の順に遠くのものを指すことをご存知ですか。
▽「れる」「られる」は要注意
書いていることに自信がない印象を与えるので、はっきりと書きましょう。
▽重語(じゅうげん)は避けること。同じ意味の言葉を重ねないようにしましょう。
  例 まず最初に→最初に、被害を被る→被害を受ける、留守を守る→留守を預かる、内定が決まる→内定する等
▽慣用句も正しく
×愛想を振りまく→愛嬌を振りまく、
合いの手を打つ→合いの手を入れる
上へ下への大騒ぎ→上を下への大騒ぎ
押しも押されぬ→押しも押されもせぬ
思いもつかない→思いもよらない
喝を入れる→活を入れる
絆が深い→絆が強い
脚光を集める→脚光を浴びる
前後策→善後策
取り付く暇もない→取り付く島もない等

英語で「赤毛のアン」を読む 6回目

3月10日開催。アンの新鮮な表現や率直な言葉に、改めてびっくりさせられますね。
今回は英語と日本語の言葉使い方の違いについても勉強しました。
えっ、そうなってるの?という声も出て、考えせられました。
次回は4月14日です。

2月のエッセイ塾は「気持ちを上手に伝える書き方」

医師・日野原重明氏、作家・松山巌氏、俳優・沢村貞子氏の作品を読み合って勉強。
共通するのは、目線を読者と同じにして率直に。言葉は単純に。ときにユーモアを盛り込んで。
きちんと思いが伝われば読む人も気持ちよくなり、人間関係が広がり、幸福感が増していくと心得て。
 イ、伝える言葉の力を鍛える方法のひとつは、いい文章をとにかく読み飛ばすこと。いい作品かどうかの分かれ目=いい言葉が入っているかどうかにあり。
 いい小説やエッセイ、いい脚本に触れてセンスを磨くのも書く力を鍛えるトレーニング。
 ロ、イメージを文章でどう伝えるか
   大切なのは、自分が心に思っていることを言葉、文に代える作業。
 ハ、自分のモヤモヤした気持ちを表現してみよう
   そのためには自分の中にある感情を見つめる必要あり。
「こんな感じ」を文字にできると、読む人に一層印象深く届けることができる。
宿題は「ほっとした出来事」 おおげさでなく、ちょっとした嬉しいことに出会える自分でありたいですね。

読書室 百人一首を楽しむ

1月27日の「女性作家で楽しむ読書室」は「百人一首の中の女性歌人」
講師に、うら覚えで知っている歌の背景やどんな思いで詠まれたのか、何が言いたかったのか等を説明してもらいました。
男たちの権力争いや、貴族社会から武家社会への変遷、仏教の終末思想など複雑な社会情勢がありました。
その中でもみくちゃにされながらも、大胆に優雅に美しく生きた女たち。
上流貴族たちにとって宮廷で働く受領階級の娘たちは恋の遊び相手でしかなかった時代に、人を愛し信じるということは虚しかった。
虚しいけれど歌の才と機知で多くの男たちを魅了してやまない女性たちの姿がありました。
この時代の女性の地位はあやういものと思っていましたが、そういう状況の中でも、したたかに自分の意思を貫いた女性もいたこと 、男性の方が「軽く見られている」と感じる場面もあり、歴史をひも解く面白さを堪能しました。
伊勢という女性はなかなか頭の切れる方だったようで、ぜひ再度詠んでみたいと思わされました。
次回は太宰治の娘、津島祐子を取り上げます。

1月のエッセイ塾は「つまづいてしまうところを考える」がテーマ

1月は今年の抱負を出し合うところから。
もう60本は作品がたまったから本にまとめたいとの要望も出て、 今年は出版(と言っても10冊程度)をする生徒さんも出ました。年間に文集として作品をまとめていますが、自分 だけの本はまた格別なもの。
それも人に迷惑がられないように、あちこち配るのはではなく、10冊程度としています。
講義は、短文の名手、太宰治、星新一さらにイソップ寓話集の例を勉強。
日本語力さえあれば日常的なオチが適切ならいい作品に仕上がります。
また今回はことわざなど引用使った作品にチャレンジしました。
読んだ人がヘエーと思ってくれるように、ちょっと得したなと思ってもらえれば嬉しいですね。

「ウィメンズ・ステージ」44号が出来ました。

編集作業中が総選挙だったこともあり、戦争、憲法に向き合った企画がたっぷり。
また年齢を重ねたからこそ一歩踏み出した女性たちの姿を紹介しています。
○古居みずえ映画監督のドキュメンタリー「飯舘村の母ちゃんたち」の撮影秘話
○72年目に見つけた亡き父の「脱走手記」。生々しい体験です。
○60歳でFMのパーソナリティになった80歳の女性
○64歳でカナダで再婚。グズグズする人生はイヤと飛び込んで
○10年近く続く「女性作家で楽しむ読書室」の紹介
○植物画の世界を披露します
○インタビューは「自然エネルギーへと向かう世界と逆行する日本」と題して環境エネルギー政策研究所所長・飯田哲也さん
○コラムちょっとやってみたらー夫婦のちょっとした関わりをハッとする視点で

読書室 有吉佐和子4回目社会派小説 2017.10.28

「すてーじ・刻」で「女性作家で楽しむ読書室」。10月28日は有吉佐和子の4回目
有吉佐和子の社会問題を取り上げた作品に絞って交流しました。
「非色」では差別を正面から扱った本で、どうしてこういうことが起こるのか、根深いものを考えさせられます。
「複合汚染」は有害物質が食べ物を通じて体をいかに蝕んでいくかを。
「日本の島々、昔と今」は、島国日本と言いつつ、なぜ領土問題が深刻に続くのか 今日の問題としても必読書のようです。
さらに「恍惚の人」「私は忘れない」等、緻密な取材力と視点のすごさに圧倒されました。
有吉佐和子は26歳から書き続けて53歳で亡くなるまで多方面な分野の作品、それも研究者のような探究心でコツコツ積み上げた資料を駆使して書き続けていて、 参加者一同、その能力にただただ感じ入るばかりの1日でした。
次回は1月27日、「百人一首の女性たち」を取り上げます。
なぜこの歌が取り上げられたのか等不思議なことがたくさんあるようです。
ぜひご参加下さい。

9月のエッセイ塾は「つまづいてしまうところを考える」がテーマ

2017年9月のエッセイ塾です。
ブツ切れの文章をどう直すか、時間軸がねじれてしまう場合はどうか等、演習を含めて勉強しました。
話が飛んでいたりするのは、自分の考えが整理されていない場合が多いので、まず何が言いたいのかはっきりさせて原稿に向き合いましょう。
また、「そそる書き出し」を紹介。相手の興味を引くこと、疑問に巻き込むやり方、ありえないことで「えっ」と驚かせてしまう等、テクニックがいろいろあります。
そんなことも取り入れながら書いていきましょう。宿題は「箸」、前回は「みそ汁」。違う切り口があり、楽しい作品が集まりました。

話が飛んでいたりするのは、自分の考えが整理されていない場合が多いので、まず何が言いたいのかはっきりさせて原稿に向き合いましょう。
また、「そそる書き出し」を紹介。相手の興味を引くこと、疑問に巻き込むやり方、ありえないことで「えっ」と驚かせてしまう等、テクニックがいろいろあります。
そんなことも取り入れながら書いていきましょう。宿題は「箸」、前回は「みそ汁」。違う切り口があり、楽しい作品が集まりました。

読書室 有吉佐和子 3回目

2017年7月22日に開いた「女性作家で楽しむ読書室」は有吉佐和子の3回目。
初期の作品を中心に女性が論理を一貫して生きようとした時、世の中、男が作る論理との衝突が生まれ 、それを避けるために女性のつく嘘や沈黙が必須になること。それを描いた作品を紹介。
でも有吉佐和子はモラルのない嘘つきが大嫌いで、中途半端な「知的女性」への嘘にはとても辛辣。
「女のくせになんてバカなんだろう」と。
さらに一生懸命けなげに行きている女性にも、そんな生き方でいいのと問いかけています。
価値感がはっきりしているというか、態度に出るようです。
でもあの時代、こんなにきちんとモノを言い、書いた女性がいることにとても共感させられました。

次回は10月28日(土)。4回目社会派の作品を取り上げます。
「非色」「海暗」「恍惚の人」「複合汚染」「日本の島々、昔と今」。
次回はどれかを読んでくることにしています。ぜひご参加ください。

6月のエッセイ塾

2017年6月のエッセイ塾は食べ物の近辺に関する作品に特化してすすめています。
食材、器、煮炊きの音など、日常にある風景、行動から、感じる心でテーマを見つ け、作品にしていきます。気付かなかったものに出会う機会となります。
できるだけ、音や匂い、色を使って表現してみましょう。ここが苦労のしどころ。
7月の宿題は「ご飯」。やはり多かったのがおにぎりでした。子どもの頃、父親が 握ってくれた不格好なおにぎりや、自宅に招いた夫の友人たちの〆の食べ物がいつも おにぎりだったこと、出掛けるときはいつもおにぎりだつたという方は、 祭りに出掛けるときも、やはり持って出たのだとか。
ほかほかと熱いご飯と、上手に三角や俵型に出来上がったおにぎりは、ほっと和むものがありますね。
8月の宿題は「お弁当」です。

『ウィメンス・ステージ』43号発行

「ウィメンズ・ステージ」43号が出来ました。
ますます加速する安倍政権の悪政に抗していろんな分野で活躍する方たちが登場します。ぜひ一読ください。
▽「あなたへのエール」は講談師・神田香織さん。原爆や戦争の問題を取り上げ、「はだしのゲン」「チェルノブイリの祈り」 などが代表作。あきらめず前を向いてたたかうのだと扇子を机にたたいての潔い話でした。
▽世界の被曝実験場となった地域に暮らす人たちを追いかけたフォトジャーナリスト・森住卓さん
▽福島からは、手作りの花粉で梨づくりを続ける梨農家から
▽筋ジストロフィーの息子と生きる女性の生き様は
▽地域に誰もが過ごせる場作りをしてきた体験 障がいを持つわが子とともに
▽共謀罪がよく分かる「7つのポイント」
▽60歳手前で退職してギャラリー・喫茶を開いた京都の女性
▽いろんな仕事を経て、オーガニックコットン工房を立ち上げた滋賀の女性
▽手記 「余命の少ない息子の選んだ道は…」
▽医師の「間違っていませんか、あなたの病気の知識」という話 なかなか聞けない医療の裏側
▽コラム「ちょっとやってみたら」夫とどう暮して行くか。ヒント満載です
▽エッセイ 書家森谷明仙さんの「こころ詩」
既刊の各号につきましてはこちら

読書室 有吉佐和子2回目

4月22日の読書室は、有吉佐和子の2回目でした
元司書の重村さんが、自分たちの生き方のヒントになるような女性作家の本を紹介してくれます。
有吉佐和子は作品の中にさまざまな女性を登場させますが、重村さんはその登場順に注目しました。
前回の作品で取り上げた女性に物足りなさを感じて、次の作品にはもっと違うタイプの、違う条件の人物像をつくりあげているのでは、ということです。
伝統と革新の対比が大きなテーマです。家や伝統を守ろうとする女性と、家を離れ否定する女性。
何でも持っているのに何もしようとしない女性と、家柄などのバックグラウンドなしに自分で経済力をつける女性。
女性が自分の力(経済力を含めて)で立つこと、自分の意見を持つことの大切さを書きたかったのではないでしょうか。
その作者の目は、おろかでものにならないような女性にも温かいことも注目したいところです。
和歌山ゆかりの有吉の作品に登場する女性たちに「安珍と清姫」の清姫の幻影を感じるという興味深いお話もありました。
清姫の愛は、一途で純粋な愛です。その愛が否定された時に清姫は大蛇となって安珍を焼き滅ぼしました。出雲の阿国は踊りによって 愛を育み、愛を失ったときにも踊ることによって見事にその愛欲の修羅場から脱皮しました。自分にとってもっとも大切なもの (仕事、踊り、子どもなど)を持つこと、自覚的にそれを持つことこそが女性の自立ではないかと有吉佐和子は言っているように思うと話しました。

今回取り上げた主な作品は
『紀ノ川』
『香華』
『助左衛門四代記』
『有田川』
『日高川』
『出雲の阿国』
次回7月22日(土)も有吉佐和子を取り上げます。

エッセイ塾 講義より

2017年4月のエッセイ塾は「文章が変わるテクニック」としてカタカナについて
カタカナは持っている特徴、性質、微妙な語感を心得て使う必要があります。
ひらがなとカタカナでは、誕生はカタカナの方が早く、漢字は字画が多いため表音文字と して使うのに不便で字画のごく一部を残して作ったのがカタカナといわれます。
昔はカタカナの社会的地位はかなり高く、明治憲法等公文書はカタカナ。
男は「公」でカタカナで男文字、女は「私」でかなで女文字。つまり、「公」は「官」、「私」  は「民」と言えそう。
 カタカナの凋落は戦後民主主義にあると言われ、文字通り「民」が主、「官」は公僕の価値観が広まり、  敗戦によってひらがなの膝下に屈せられたとか。
カタカナは、本道、正常ではないというところに本質があり、ちょっとパロディっぽく、 独特な雰囲気を与えるというところから、エッセイに多いものの、多用すると効果が薄れるのでご用心。

2017年3月は時事問題にも挑戦 テーマは「トランプにモノ申す」。3月は時事問題にも挑戦 テーマは「トランプにモノ申す」。

〇この時代に生きていることを大事にしているので、アタック。自分の問題に引きつけてどう書けるか。そこが書きどころ。

〇文章が変わるテクニックを勉強。
「書き出し」は、どう期待を抱かせるモノが出来るかを勉強。「食」をテーマにした場合、平凡さを避けるために店や料理の情報より、その店で目立っている店員とか、誰も頼まないメニューとか、他人が書きそうにないものに注目する面白さを。

〇漫画家東海林さだおのエッセイに学ぶ
擬人法を取り入れた書き方は絶妙。
東海林氏の作品から
カツカレーのカツに限って、ご飯によりかかって半身を起こしている。
なんかこう、片ひじついて横になったカツが、おいでおいでをしているような錯覚にとらわれる。この誘惑に大抵の人はやられるのだ」
なんかこう、カレーソースがカツに遠慮しているような雰囲気がある。汚いカレーの汁など浴びせては申し訳ない。だけど立場上、ちょっとだけ失礼しますというような様子がうかがえる」
人間のふるまいになぞらえるおかしさ。笑える。面白さこそエッセイの勘どころと心得てマネをしてみたい。

エッセイ講座の講師をしました


多摩地区のタウン誌「アサココ」(41万部発行)と編集・出版を手掛ける梶u文伸」 が事業提携してスタートした「伝えるつながる出版プロジェクト」 として行なわれた「初めてさんのエッセイ塾」(2回)の講師として、「ウィメンズ・ステージ」 編集長の瀬谷が講義を行ないました。
募集は10人。当日は13人が参加。熟年を中心に男女が熱心に学びました。1回目は2月24日。
塾のテーマは「なぜエッセイは誰でも書けるのか」「いいエッセイに生まれ変わる極意とは」。
最初に何を知りたいかを問いかけたところ、[わかるうに書きたい」「出だしと終わり方がうまくできない」 「ひとりよがりになる」など。その反対をやるといいエッセイになると伝え、「うまいものを書こう とする自分をあきらめて」とバッサリ。まずは「気の利いたものを書こうとすること」をあきら めることからスタートすることを強調。大いに笑い、共感ありの塾となりました。次回は3月17日。
宿題は「最寄り駅から自宅までを書くエッセイ」。くれぐれも不動産屋さんのチラシみたいになら ないようにと釘をさしましたが、さて、どんなものができるかな。

読書室有吉佐和子さん 「川」物語

12月17日の「女性作家で楽しむ読書室」は有吉佐和子を取り上げました。
「紀ノ川」「有田川」「日高川」など、今回は「川」ものを中心に。
激動の時代に生きた女性の一生をたゆまず流れる川のイメージに託して描いているのが特徴です。
封建的な年代背景の強い頃に生きた女性、近代に移る時期の年代、そして若い今に生きる女性たちの姿を、 それぞれ個性をきちんと出しつつ、何にこだわって進んでいくのか、考えさせられる作品群でした。
有吉氏は多彩な分野の作品を手がけ、古典芸能、歴史もの、さらに社会の矛盾を突いた、先駆的な目を持つ「恍惚の人」「複合汚染」など。
さらに現代の人間関係の機微をテーマとした「三婆」「不信のとき」、演劇では「ふるあめりかに袖はぬらさじ」 など、いずれも時代を反映したテーマに、圧倒される感じ。探るごとに深くなるようで、次回も有吉氏を取り上げることにしました。
次回は4月22日(土)です。

読書室「永井路子が真実を求めた歴史上の女性たち」

9月24日の「女性作家で楽しむ読書室」は永井路子を取り上げました。
好評につき2回目。
敗戦が20代。「やっぱり負けたわ」と淡々と受け入れ、画一的に歴史を決めつけられていたことへ疑問。
「史書に書いてあることは 間違いないと思って読むのではなく、どうしてそう書いたのか、あるいはここはどうして書かなかったのか。
そういうところを見ないと歴史の本質は分からない。
「戦中戦後私は歴史を浴びたのだ。その歴史の思いを小説にしたい。それが戦中派の仕事ではないか」 と歴史の底の底を「虫がはうように」掘り出していきます。
なぜ女帝天皇が続いたのか、彼女たちの仕事ぶりはどうだつたのか。ここはなかなか面白いところでした。
蘇我家の権力が絶大の頃で、蘇我家の娘が女帝天皇や后として君臨。そうでないものは抹殺されていく時代、天皇の系図見る と一目瞭然。
さらに女帝天皇やある位にいた女性たちが夫と同等の力を持ち、国を統治するために奮闘したこと、乳母は育児に手がまわらない母親のためでもあったようです。
源氏物語の中の女性たち等の見方も生き方や人柄としての面を指摘。
なぜそんな振る舞いをしたのか、どうして悪女のように言われるのか、批評も合点がいき、近しく感じられるようになりました。
80歳で『女帝の歴史を裏返す』。
もう一度歴史を振り返りたくなりました。

エッセイ塾

2016年10月は「ことばの語感」について学びました。
葉とハッパ、根とねっこ、落ちるとおっこちる 等々、
言葉には新しさ・古さ、格式だったものとくだけたもの、身近に感じるものと改まったもの等 があり、それをうまく使いこなせると深みのあるエッセイになります。
また、言葉にはしみついているにおい、「ことばの体臭」があります。
言葉は意味を正確に伝えると同時に、「語感」という感覚的な側面にも配慮して書けるといいですね。
また、今回は「なぜ書くのか」「どうして書けないのか」を交流。書くきっかけとなったこと、 どうしても自分の知っていることを思いのまま書いてしまうという悩み、どうしたら伝わる文になるのか分からず足踏み していること等が率直に出し合われ、交流。
介護の仕事をしている方からは、現場で感じることの深刻さから考えることがたくさんあり、書くのが楽しみと発言。
たまにはこうして思っていることをうんと出し合うことが大切ですね。

2016年9月のエッセイ中「書くことのトレーニング」
〇言いたいことが3つあれば、長いエッセイも楽に書けます。3つとは、いろんな角度からのエピソード。1つでは一面的。2つでは物足りない。<> 3つあれば、相乗効果もあり、というところ。
〇一定の長さを書くには、自分の考えに「意味」がないと分かってもらえる文章にはなりません。
どの程度の「意味」が込められているかの、含有率が問題になると心得て。
〇エッセイには「偶然」はありません。
自分と正面から向き合ってこそ、書けるはず。
〇「気づき」が面白さを生みます。
読み手に刺激を与え、「気づき」を与えること。それこそが読みそれでこそ「面白い」ものになります。
読み手にそういう刺激を与えるラインを作ることこそが、エッセイを書く醍醐味と言えるでしょう。
〇そのためには、何に自分が反応するか、自分の関心を掘り下げることが大切です。
  宿題は「自分の顔」(まだ書いていない方のみ)、「はて、これは」で始める一作
   さらに、エッセイの「入り口と出口」で、気に入ったものを10個見つけること。ぜひプロの作品から 「これは」と思うものを見つけて書き出して下さい。

2016年6月エッセイ塾「どうしたら共感が生まれる書き方になるか」

相手はすでに知っているのだけれど、気付かないでいることを、何が変なのか分 からないけれど、ナンカ変と感じていることを、言葉にすることです。

何を書いたらいいか分かんないという方におすすめ。取り上げたのがルーニー著 『人生とつきあう法』。こんなことってないですか。
「郵便物に過大な期待を抱いてはならない。電話のベルが鳴ってもそこに何か素晴らしいことを期待してはいけない」
「あなたが選んで並んでいた列は多くの場合一番遅い列であることが後から分かる」
「肉の料理について肉屋のアドバイスはきかない方がいい。それを知っていればシェフになっている」
「何か忘れているんではなかろうかと思ったら、間違いない。必ず何か忘れている」
「どんな理由でどこに行っても、先週そこにいればよかったのにということになる」
「忍耐は美徳である。が、短気もまた美徳である」「自分が間違っている可能性はいつでもある」
「自分が何か買う時は必ず売り手市場で、何か売ろうとすると必ず買手市場になっている」
「少なくとも生きていくことにするなら、どんな問題に対しても答えがあるかのように振る舞うことだ。もっとも現実にはそんなものはない」
「それほど多くの人が自分の人生を変えられるわけではない。多かれ少なかれ誰もが今の自分に縛られている。しかしそうでない振りをして前に進まなければならない」

 一番話題になったのがレジの列。
隣りの方が早そうと移動したら、レジのお姉 さんがゆっくりモード。あれあれ私より後だった人が帰るではないか。あ〜、負 けたジャン。ん? 私ってどうして勝負しているんだろう。

 小難しいことを書かないでも、分かっていることに気付かないでモヤモヤして いる人に、そうなんだと気付かせてあげればいいのです。

最近の塾の様子はここ これまでの記事はこちら

読書室 永井路子の魅力にせまる

6月28日の読書室では、永井路子を取り上げました。
話したのは元司書の重村ヒロミさん(写真)
まず彼女の生い立ちと家族関係をじっくり解説しました。複雑な大人の事情があり、 自立心が旺盛だったことなどが、のちに作品で取り上げる女性や描き方に大きく影響していると思われるのです。

『茜さす』上・下巻 新潮文庫
時代物を多く書いている永井路子の作品の中ですが、『茜さす』は現代女性が主人公となっています。
その中に奈良を舞台にした古代皇室の愛と権力争いの物語も繰り込まれています。若いヒロインとその友人たち、 作者を投影したかのような知的なキャリアウーマンの叔母さんなど多数の女性が登場します。
タイプの違う家庭問題や恋愛問題を描いていますが、その悩みは古代の女性たちも同じように 悩み苦しんだのではないでしょうか?
重村さんは描いている女性たちの紹介をしながら、作者はどういう風に思って 描いているのかを解説してくださいました。参加者は、作者の永井路子への関心も どんどん増していきました。
終戦時20歳だった永井路子は、価値観の大転換を体験します。生い立ちの複雑さもあります。 日本の歴史や文学に登場する女性たちの本当の姿は、もっと有能で影響力が大きかったのではと歴史を探求していきます。
興味と魅力の尽きない永井作品に、次回も永井路子さんを取り上げることにしました。
8月は暑いので9月に延期して9月24日(土)に永井路子 パート2を開催します。

他に取り上げた作品
『時代を旅する』杉本苑子と共著 『愛に生きるーー古典の中の女たち』『美貌の女帝』

読書室 「時代と女性の生き方」

2月27日の「女性作家で楽しむ読書室」は石井桃子を取り上げました。
好評につき2回目。児童文学として有名ですが、79歳で「幻の朱い実」の執筆を 始め、87歳で脱稿したつわものです。
「ノンちゃん雲に乗る」は戦地の恋人に宛 てた手紙、「熊のプーさん」も、知人の子どもたちに読み聞かせるためのものの ように、誰かに喜んでもらうためという作品づくり。
心を寄せ合った女友だちと の触れ合いを、まだまだ封建的だった時代背景から知ると、精神的な豊かさを求 めていた姿が浮かびました。
また、この日も、前回同様、女性作家の年表を紹介。
敗戦を迎えた年齢を見ると、 らいてう42歳、野上弥生子43歳、宮本百合子46歳、村岡花子47歳、住井すえ43歳 、石井桃子38歳、永井路子20歳、寂聴23歳、有吉佐和子14歳等となり、敗戦をど う迎えたかが、作家にいろんな影響を与えていることが分かりました。

女性作家で楽しむ読書室 石井桃子とその時代

11月28日の「女性作家で楽しむ読書室」は石井桃子を取り上げました。
「クマのプーさん」や「ノンちゃん雲にのる」「星の王子さま」など、児童文学 を広めた一人者。活躍した時代は戦争ただなかですが、声を荒げるわけで無く、 淡々と、「人に喜んでもらえること」を信条に書き続けたことに胸を打たれまし た。
「クマのプーさん」も「ノンちゃん雲にのる」も、ある人を励ますために、 書き続けたものでしたから。
また、人脈が広く、コミュニケーションにたけてい たことも、執筆の幅を広げる後押しになったようです。87歳で発表した「幻の朱 い実」は77歳から書き始めたと知り、参加したみんな、わが年齢を顧みて、あぜ ん(?)とした次第。
終わった後は、スタッフ手作りの料理も含めたおいしい料 理でおしゃべりを楽しみました。
当日は日経新聞の記者さんも取材に訪れました。 どんな記事になるのかな。
次回は2月です。
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清瀬エッセイ塾・自分史塾

■表紙は書家の人に依頼して完成
書き留めたり、本にまとめるお手伝いをしていますが、このほど1冊出版。「あれから60年」。
引き揚げのころの克明な状況がよく分かります。戦地にとられた父親が獄中にいたとは。なんと辛かったことでしょう。
母親は子ども2人を連れて必死の思いで帰国。学校に通い始めたころ、駅で父親の姿を発見する場面は胸が詰まります。

こうして書きすすめていたところ、夫も「特攻隊にいたころのことを書いておきたい」と言って書き始め、合作となりました。
特攻隊にいたのは17歳のころ。どの子もゆえなくして来た子ばかりで、突撃する前日の荒れ方はすさまじかったようです。
戦争は二度と起こしてはいけないと痛感します。
本に使った絵を、表紙の絵も描いてくれた書家が額に入れてくれました。とても素敵でした。

■2016年4月のエッセイ塾はユーモアをもって書こう。
 1行詩 吉村英夫著「父よ、母よ」を題材に。1994年、高度成長期にあって家 族を見つめ直す時期、教師だった吉村氏が国語の授業で高校生に書かせたもの。
 親と子はもっと心でつながるべきとして、そのための方法のひとつとして取り 組み大ヒット。
「父よ、言いたいことがあったらはっきり言え! 母よ、言いたいことをそのま ま言うな」
「父よ、イビキがやかましい。母よ、口がやかましい」
「父よ母よ、僕を作ったのは失敗だ。僕に期待するな。かといって、この年になっても   う1人つくるなんて思うな」
「母は休みなく働き、父は休みのないくらい遊ぶ」
「父よ、何か言ってくれ。母よ、何も言うな」
「父よ、知ったかぶりをするのはやめて。母よ、知らないふりするのはやめて」
「父と母の話を聞くと、これが親かと思う。もっと勉強しろと私が言いたい」
これを知った親が「娘よ息子よ」と題して一行詩に挑戦。
 「息子よ娘よ 養われている間はおとなしく言うことを聞きなさい。あと30年経てば   おとなしく言うことをききます」
ユーモアがあります。ぜひみなさんもどうぞ。

■2016年3月のエッセイ塾は「プロに学ぶ」
さまざまな作家の表現の仕方を勉強。
なんでもないようなものを、的確に描写し たり、表現しているものを読み、「なるほど」。これがなかなか難しい。
エッセイとは、まとまった感情、思いを表したもの、それを書くこと自体が考え ること。ブログや日記が感情や情緒を噴出、吐露するだけなのに対し、自分以外 の誰かを求め、受け取り手を意識するのがエッセイといえる。それだけに表現力 が勝負となる。
どんなに材料を集めても「1+1=2」では面白くない。材料を集めつつ飛躍でき るとこを見つけたい。
宿題は擬人法での一作。
ポイントはいかに意表をつくかがカギ。発想のトレーニングとなる。漫画家の東 海林さだおの擬人法を使った食べ物のエッセイは絶品。ぜひ読んでほしい。

■エッセイ塾の土曜コースは「動くエッセイ塾」と題して、3月12日、東村山の 八国山緑地、公園などを半日かけて散策。
芽吹き始めた木々や鳥、蕾を出した花 などを見つつ歩きました。最後は喫茶店で座学。この日見たり感じたりしたこと を20個即座に上げてもらいました。
その中から「これは」というもの4個に絞り、 それで次回まで一作仕上げて来るのが宿題。同じものを見てきたのに、全員がほ とんど違うものを上げ、それは面白いひとときとなりました。



2016年2月16日の塾では、昨年1年間書き綴った作品からテーマを「駅」「料理」「つれづれ」 等と決め、それぞれ2〜4作、自分のいちおし作品を選び、一冊に仕上げま した。
なんとページ数は軽く100を超え、145ページ。他の人の作品をじっくり読 めるのは醍醐味。
今回は全員の作品をコピーして各自に渡し、好きに作ってもら いました。この日はお披露目。
表紙はそれはユニーク。素敵な包装紙や和紙、カ レンダーの絵等を活用、カレンダーの写真を各ページにうまくはめこんだものが あるかと思うと、写真の実物を挿絵として貼ったものも登場。個性のある貴重な 一冊が出来上がりました。
「お祝い」ということもあって、テーブルにはぜんざ い、タコ焼き、チョコ等おいしいものも並び、賑やかなひとときでした。
塾の今年のテーマは「ささやかなぬくもり」「ささやかな幸せ」。日常の暮らし からそれを拾える自分でありたいと、勉強しました。

■エッセイ塾2月の講義
2月のエッセイ塾では「どうでもいい話」を支える文体について勉強。
「こんなこと書いてもしょうがない」「書くものがない」というのは多くの人が 突き当たる悩み。
でも暮らしには「どうでもいいこと」なんてないはず。ここが 出発点。
「実はどうでもいいことではない」と、少し思ってみる。 そして「気になる」ところへ踏み込んでみる。「気になる」自分を率直にさらけだしてみる。  さらに「気になる」ことを、独断で説明していく。おおいに持論を展開することこそが面白 さにつながる。
面白がる自分でいることが大切なのだといえるだろう。

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